日本人の計算力は世界で通用する!数字に強いと仕事で有利な理由

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2015.08.19

suzie.20150819

A.T.カーニー日本法人会長であり、テレビ東京「ワールドビジネスサテライト」コメンテーターとしても活躍中の著者が、グローバル環境で能力を発揮するためのメソッドを明かした書籍、それが『グローバルエリートの仕事作法』(梅澤高明著、プレジデント社)。

20年にわたって日米をまたにかけて戦略・マーケティング・組織関連のコンサルティングを実施してきたというだけあり、強い説得力を感じさせてくれる一冊です。

アメリカ人は数字に強いのか?

日米のビジネスシーンを目の当たりにしてきた著者は、数字に強いことも日本のビジネスパーソンの強みだと記しています。でも、そもそもアメリカ人と日本人とでどのような差があるのかを知りたいところです。

アメリカ人は数字でビジョンや目標を語ることが好き。事実、話にも「売上を2倍にする」「ユーザー数を10倍にする」など、大きな数値目標がよく出てくるそうです。

ならば、アメリカ人は数字に強いのでしょうか? この問いについて著者は必ずしもそうは感じないといいます。それどころか、大雑把な数字をよく使う割には、きめ細かな計算が得意ではない人が少なくないのだとか。

一方、算数の基礎ができていて、暗算も強いのが日本のビジネスパーソン。

高学歴のインド人にはかなわないかもしれないけれども、それでも世界の平均的な水準よりずっと上だという印象を著者は持っているそうです。

暗算ができるとビジネス上で有利

では具体的に、数字の強さはビジネスにおいてどのように活きてくるのでしょうか?

当然のことながら、計算の正確さやスピードは電卓やエクセルの方が上ですから、決定的な差別化の武器にはならないでしょう。

ただしそれでも、数字に強いと勢いに流されにくくなるというメリットがあるのだといいます。

先に触れたとおり、特にアメリカでは大雑把に数字を扱う傾向があるため、現実的でない過大な目標を背負わされることがあるそうです。

しかしそんなときに素早く暗算できれば、話がどんどん先に進む前に突っ込みを入れられるわけです。

数字で考えると冷静な判断が可能

また、チームメンバーがエクセルで組み立てた定量分析に誤りがあったときなど、そのことにすぐ気づくのも、暗算で数字の全体感がつかめる人。

ビジネスの現場では、数字で考えることによって冷静な判断ができるという場面は少なからずあるもの。

決定的な差別要因にはならなかったとしても、強みとして積極的に活用すべき能力だと、著者は主張しています。

このように、実体験に基づいた考え方はなかなかに新鮮。視野を広げるためにも、読んでおくべき一冊だと思います。

(文/印南敦史)

 

【参考】

※梅澤高明(2015)『グローバルエリートの仕事作法』プレジデント社

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