「日本でいちばん心温まるホテル」が7期連続黒字に回復した秘密

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2015.08.22

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「毎日、仕事に行くのがつらい」「自分の仕事に自信が持てない」「仕事にヤル気が湧いてこない」

そんな悩みを抱える方にぜひ一読をおすすめしたいのが、『日本でいちばん心温まるホテルであった奇跡の物語』です。

舞台は、名古屋駅前にあるホテルアソシア名古屋ターミナル。バブル崩壊後、4期連続赤字で倒産寸前だったこのホテルを7期連続黒字にV字回復させ、「日本でいちばん心温まるホテル」と呼ばれるようになるまでのスタッフたちの取り組みが、4つの実話を通して描かれています。

■お客様の幸せのためにまずは従業員を幸せに

会社が経営不振になると、社内のコストカットを行ったり、長年務めてきたスタッフたちをリストラしたりするのが一般的です。

ですが、このホテルを再生するために経営陣がまず最初に行ったのは、お客様の足が遠のき、自信をなくしているスタッフたちの心を回復させることでした。

まずは、暗い雰囲気で、味もいまひとつだった社内食堂をリニューアル。明るいインテリアに変え、最新の大型テレビを設置し、メニューも一新したところ、従業員たちが続々と社内食堂に集まるようになり、ホテル再生のための前向きなアイディアが飛び交うスペースになったそう。

また、ホテルの「経営理念」をスタッフ全員でつくりなおし、研修や留学制度を充実させて、「スタッフを我が子のように愛し育てる」という経営方針を貫いたおかげで、一人一人が自信を持って細やかな「おもてなし」をお客様に提供できるようになったとか。

その結果として、スタッフによる小さな「おもてなし」の数々がお客様から高く評価され、このホテルは見事に再生を遂げたのです。

「利益を上げたかったら、まず職場で働く人たちを大切に」。この発想は、どんな職場でも大切にされるべきものでしょう。

目の前の仕事に前向きに取り組むためには、まず自分自身の心がハッピーである必要がある。そんな仕事に対する大切な基本を、この本は教えてくれるのです。

■思わず涙がこぼれる“4つの感動エピソード”

倒産寸前の状態から、「日本でいちばん心温まるホテル」と呼ばれるようになるまでの過程で、スタッフとお客様たちとの間でたくさんの感動的なエピソードが生まれました。

そのなかで特に印象的な4つの実話が、この1冊に綴られています。

耳が不自由なカフェ・スタッフと80代常連客のかけがえのない関係。集中豪雨の夜、帰宅難民の人達にホテルが提供した1杯の温かいスープ。スタッフのミスを咎めず、10年後にホテルを再訪した青年。ホテルの大ピンチを救ってくれたお客様たちの温かな思い。

どれも、思わず涙がこぼれてしまうようなエピソードで、現在、仕事に悩んでいる人、行き詰まっている人の心を救ってくれるヒントが満載です。

人はなんのために働くのか。その答えを教えてくれる1冊といえるでしょう。

(文/内山靖子)

 

【参考】

柴田秋雄/瀧森古都(2015)『日本でいちばん心温まるホテルであった奇跡の物語』SBクリエイティブ

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