子どもは1日に8回も質問!純粋な「なぜ?」に隠された深い意味

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2015.08.23

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小学校に上がる前の子どもの「なぜ?」「どうして?」攻撃に少々ウンザリ気味のママはいませんか? 実はその「なぜ?」、子どもの発達に欠かせないもの。しっかり向き合うことが必要なんです。

今回は、イギリスのニュースサイト『Daily Mail Online』を参考に、子どもが発する「なぜ?」の意味を考えてみます。

■子どもの質問の4分の1は「科学的」かつ「計測不可能」

11歳以下の子どもは1日にだいたい8回「なぜ?」「どうして?」を発している――そんな調査結果が、イギリスで広がる子どもの読み書き能力向上を促す活動、「Read On, Get On キャンペーン」の一環として実施、公表されました。

しかし、親たちはその8回のうち約半分には答えられていないというのです。

状況別でみると、47%とほぼ半数の親が「車での移動中に子どもたちの『なぜ?』が多くなる」と答えています。もちろん「あとどのくらいで着く?」といった当たり前の質問以外にです!

お盆休みの家族旅行で渋滞にはまったときなどを想像してみてください。こちらもイライラが最高潮、しっかり子どもの相手をしてあげるのは意外と難しいですよね。

また、きょうだいが生まれたときには「ヒトの体はどこからくるの?」といった生命の神秘に迫る質問なんかが飛び出して、パパやママを悩ませます。

調査では、子どもたちの“難解な”質問の4分の1は科学に関するもの、かつ計測不可能な事柄であることもわかりました。「なぜ空は青いの?」とか、「空にはお星さまがいくつあるの?」などです。

■子どもの質問に「一緒に答えを探す」親は半数以下!

言語セラピストのケイト・フリーマンさんは「『なぜ?』の質問は子どもたちの知能の発達においてきわめて重要な意味を持っています」と指摘します。

「もし子どもたちが5歳までにそうした質問をあまりしないのであれば、それは基本的な言語スキルを獲得できていない証拠。小学校に入学した後、読み書き能力を身につけるのにとても苦労するでしょう。幼い子どもが大人と他愛ないおしゃべりをすることは、子どもの言語能力を高めるためにとても重要なことなんです」

記事では、イギリスの朝の番組「グッド・モーニング・ブリテン」のキャスターで「Read On, Get On キャンペーン」の大使を務めるケイト・ギャラウェイさんが語った娘さんのこんなエピソードが紹介されています。

「私の6歳になる娘は、『どうして女子トイレの表示の絵の人はスカートをはいているの? 女の子だってズボンをはくこともあるし、スコットランドでは男の人もスカートをはいているのに』なんて聞いてきます」

即座に答えられないこうした「なぜ?」に、いったいどう対処したらいいのでしょうか?

アンケートでは、親たちの48%が子どもたちのために時間を取り、こうした質問の答えをインターネットなどで一緒に調べて解決しようとしているとのこと。また、26%は満足な答えを見つけることができている、というのです。

■子どもの「なぜ?」の力は10分読書で育てられる

「Read On, Get On キャンペーン」は、イギリスのNPO団体「ナショナル・リテラシー・トラスト」や「セイブ・ザ・チルドレン」が中心になって行われている活動です。

イギリスでは、子どもの5人に1人、なかでも恵まれない環境の子どもの3人に1人は小学校を卒業する年になっても上手に活字を読むことができないそう。

そして、読み書き能力の低さと低賃金・失業の間には強い関連がある、とも指摘されています。子どもの読み書き能力をサポートすることは、将来の貧困層を減らすことにつながるのです。

NPO法人「セイブ・ザ・チルドレン」では、子どもの「なぜ?」の力=言語能力を高めるために「10分読書」を提案しています。親と子どもで毎日10分間、一緒に本を読む時間を持とう、というもの。毎日続けることで、確実に子どもたちの力になっていくといいます。

子どもたちの「なぜ?」にしっかり付き合ってあげること、そして読書を通じて子どもの言語能力の発達を促してあげることが、子どもの将来に大きな意味を持ちます。

子どもの時間は本当に短いもの。面倒くさがらずにじっくりつきあってあげたいですね。

(文/よりみちこ)

 

【参考】

How children ask ‘why’ eight times a day―Daily Mail Online

Read On. Get On. Every child in the UK reading well by 11―Save the Children

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