喫茶店やコーヒーショップはもちろん、最近ではコンビニでも淹れたてコーヒーが気軽に飲める時代になりましたね。
そのほとんどが、香ばしく焙煎された深煎りのコーヒー豆から抽出されたブラックコーヒー。
アロマのような香りでやる気スイッチを入れることができたり、リラックスできたり、淹れたてのコーヒーの効果はさまざまです。
また、豆の種類や焙煎方法などにこだわるコーヒー好きも多いはず。
それほどわたしたちの日常と密接な存在にあるわけですが、今回、注目したいのは豆の状態です。
■注目を集めているグリーンコーヒーとはなにか
ショップなどで手軽に飲めるコーヒーは、度合いの差はあるものの、基本的には香ばしい香りが立つように焙煎されています。
そして、コーヒー豆にはクロロゲン酸が豊富に含まれているため、健康食材としても認められつつあります。
ただ、クロロゲン酸はファイトケミカル(植物栄養素)の一種で熱に弱く、焙煎すればするほど、その成分は減少するばかり。
そこで注目されているのが「グリーンコーヒー」です。
焙煎する前の生豆の状態から抽出され、豊富なクロロゲン酸を損なうことなく、抽出したコーヒーのこと。
■コーヒークロロゲン酸がダイエットに効果的!?
コーヒーに含まれるコーヒークロロゲン酸は、細胞内のミトコンドリアに働きかけ、脂肪運搬酵素が脂肪を燃やしやすいように促すそうです。つまり、ダイエットに効果が期待できるわけです。
また、体脂肪率を落とすサポートや、血圧を下げてくれる働きもあるそうなので、ダイエットだけでなく、健康維持のためにも取り入れたくなりますね。
さらには、基礎代謝やお肌の代謝もよくなっていくので、血色もよくなりそう。女性にはうれしいニュースかもしれません。
■グリーンコーヒーで脂肪燃焼率は1.5倍になる
糖尿病専門誌「The Scientific Journal Diabetes」に掲載された最近の研究によると、グリーンコーヒーはメタボリックシンドロームによる肥満に大変効果があるそうです。
これは、フラシーボ臨床試験で22歳~46歳までの太りすぎの男女を集め2チームに分かれて研究したもの。
1チームは普通のビタミン剤、もうひとチームにはグリーンコーヒー豆剤を飲んでもらったそうです。なお、両チームともそれぞれの錠剤を飲むだけ。運動や食事は変更しませんでした。
さて、22週間後にどうなったでしょうか?
ビタミン剤のチームは変化なしでしたが、コーヒー豆のチームはなんと平均約8kgの体重減少と、体脂肪が15.8%も失われたことがわかったというのです。また、悪玉コレステロールが減少し、血糖値の改善もみられました。
効果は予想以上だったわけですね。
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最近では日本でも少しずつ、生豆やサプリメント、手軽なインスタントでグリーンコーヒーを摂り入れることができるようになってきました。
いろいろ試して、自分好みのグリーンコーヒーを見つけてみるのもいいかもしれませんね。
ミトコンドリアを活性化させ、脂肪燃焼、代謝をアップさせてくれるグリーンコーヒーからは、しばらく目が離せそうにありません。
(文/Marico Taguchi)
【参考】