猛暑が過ぎ去り、いよいよ食欲の秋。
となると心配なのは、おいしいものの食べすぎによる肥満です。1日3食バランスのよい食事を心がけたいものですが、つい間食を摂ってしまいダイエットの道を断念してしまいがち……。
でも、どうせおやつを食べるのであれば、カロリー過多のチョコレートやスナック菓子ではなく、ビタミンなど優れた栄養素も摂取でき、便秘改善などの効果も期待できる果物を食べることをおススメします。
管理栄養士の望月理恵子さんに、「糖度が高い果物トップ10」を教えていただきました。
なお、糖度は天候や栽培方法、また品種によってかなり数値が変わるので、生の果物で調べています。
「干したもの(干し柿や干しぶどう、ドライフルーツ等)は生のものよりも糖度は高くなり、製法によってもかなり差があります。糖度が1度上がるに伴い、100g当たり4kcal増加とわずかにエネルギーがUPするくらいです」とのこと。
■9~10位:パイナップル&桃(糖度15%)
9位と10位にランクインしたのが、缶詰でよく見かけるパイナップルと桃。実は、糖度が15%。100g中に含まれる糖質は、パイナップルが11g、桃が9.2g。意外と低い順位です。
■7~8位:キウイフルーツ&梨(糖度16%)
次は、美容にいいキウイフルーツと、秋の果物・梨。100g中に含まれる糖質は、キウイフルーツが12.5g、梨が10g。
糖度は「甘さ」を表すことばのように思えますが、レモンのように糖度が高くても酸度が高ければ強い甘みを感じることはないのだとか。秋が旬の梨は、二十世紀や幸水、豊水よりも、南水の糖度が高めです。
■5~6位:りんご&アメリカンチェリー(糖度17%)
りんごは品種によっても差がありますが、紅玉よりも糖度が高いのはフジ。同じさくらんぼでもアメリカンチェリーと佐藤錦を比べると、アメリカンチェリーの糖度の方が若干高めです。
ちなみに、100g中に含まれる糖質は、りんごが13g、アメリカンチェリーが15gです。
■3~4位:メロン&柿(糖度18%)
メロンも柿も食べているとき果汁が手につくと、ベタベタになるほど甘い果物ですね。100g中に含まれる糖質は、メロンが10.7g、柿が15gです。
ちなみにメロンの糖度は種の周りが最も高く、続いておしりの部分、外周と茎側に向かうほど糖度が低くなります。
■2位:あけび(糖度20%)
あまり売っていないので食べたことのある方は少ないかもしれませんが、あけびはこれから旬を迎える果物のひとつ。全国生産量の大半を山形県産が占めており、果実は乳白色のゼリー状で、黒い小さな種がたくさん入っています。
100g中に含まれる糖質は20.9gと、1個3gほどの角砂糖がおよそ7個分! 相当糖度は高いようです。
■1位:ぶどう(糖度21%)
「秋の果物といえば?」と聞かれ、すぐに思い出すぶどうが1位。100g中に含まれる糖質は15g。ぶどうは、茎に近い部分と房の先端部分で1.5倍の糖度の違いがあるものがあるといいます。上の部分が甘いので、下から食べていくと甘みが弱まることなく、最後までおいしく楽しめるでしょう。
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季節に合った果物を、旬の時期に合わせて食べることはなによりの贅沢です。今年はお菓子を卒業して、秋の甘い果物をおいしくたくさん味わってみてはいかがですか?
糖度ランキングも少し気にしつつ、食べすぎには注意してくださいね。
(文/中田蜜柑)
【取材協力】
※望月理恵子・・・管理栄養士、サプリメントアドバイザー、ビタミンアドバイザー。調剤薬局、サプリメント会社に勤務後、独立。強制・禁止などの指導ではない“楽しく自然に身に付く栄養カウンセリング”と、アンチエイジングクリニックや皮膚科などで美容・肩こり・冷え・眼精疲労など“健康な人にもおこりうる悩みに対してのカウンセリング”を得意とする。現在は、健康検定協会を運営しながら、栄養専門誌など、幅広い媒体で執筆活動中。