イギリスでも大きい男女の賃金格差!女性は1日100分ただ働き

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2015.09.11

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女性社長や女性役員など、“働く女性”の活躍が注目される今日。1986年に男女雇用機会均等法が施行され、2007年の改訂時に間接差別の禁止が初めて盛り込まれてから、日本では女性の社会進出が目覚ましく発展してきました。

しかし、それにも関わらず男女の賃金差は世界のなかでもワースト2位。

OECD(経済協力開発機構)による2008年度のレポートによると、日本における男女賃金差は33.9%だといいます。また厚生労働省は2013年において一般労働者の女性が男性の71.3%を占めることを指摘しており、依然として格差は存在しています。

世界の男女格差事情はどうなっているのでしょうか?

『METRO』では、イギリスにおける男女間賃金格差の現状を取り上げています。女性社長は男女の賃金差が理由で、毎日100分もただ働きをしているということが、最新の調査で明らかになりました。

■イギリスでは男女間賃金格差は22%もある

イギリスの7万2千人を超える経営者を対象にした調査によると、全年齢における女性経営者の1月の平均賃金は、すべての役職にわたって30,612ユーロ(約417万円)だということがわかりました。

それに対して同じ条件下の男性は39,136ユーロ(約530万円)の賃金をもらっています。

9,069ユーロ(約123万円)あった男女間の平均賃金差は、2014年には8,524ユーロ(約116万円)とわずかに改善されたものの、いまだに22%の差があります。

■女性の上級管理職は43%で取締役は29%

そして女性社長は1日あたり100分ただ働きをしていることになり、年間日数に換算すると57日に及びます。

CMI(チャータードマネジメント協会)のCEOであるアン・フランク氏はこの男女間の賃金差問題が改善されてきたことを認めつつ、1日2時間近いただ働きは容認できないと話しています。

賃金差は、上の役職になればなるほど顕著になります。管理職、あるいは取締役レベルになると男性の平均賃金は138,699ユーロ(約1,890万円)ですが、それに対し女性は123,756ユーロ(約1,680万円)です。

管理職に就いている女性上司の数は男性ほど多くありません。幹部補佐をする女性の数は男性よりも勝る一方で、上級管理職は43%、取締役にいたっては29%という少ない割合です。

■さらにボーナスは男女間で2倍も差がある

毎日100分のただ働きをしている女性ですが、挙げ句の果てにはボーナスも貰い損ねています。男性は平均4,898ユーロ(約66万円)のボーナスに対し女性は2,531ユーロ(約34万円)と、全ての役職において2倍近くの差があります。

CMIで調査を執り行ったXpertHRのコンテンツディレクター、マーク・クレール氏によると、1970年に初めて同一賃金法が実施されてから、45年もの歳月が過ぎたにも関わらず、男女間の賃金格差はまだ解消されてないとコメントしています。

加えて彼は、多くの従業員は自分の組織がどれだけ酷い環境であるかを知りたくないという傾向にあると言います。

■男女間の賃金格差をなくすための新政策

デービッド・キャメロン首相は先月、一世代で男女間の賃金格差をなくすことを誓い、来年の初め半年に政府は、250名以上の従業員を抱えるあらゆる企業に職場の賃金差を開示させるという新しい規定を導入する予定です。

キャメロン首相は、男女間の格差に日光を当て、変化に必要な圧力をつくり、女性の賃金を引き上げる旨を語りました。

日本は女性の社会進出では遅れているといわれ、男女の賃金格差も大きい国のひとつです。

イギリスは日本にくらべれば格差が比較的小さいのですが、それでもまだまだ埋めるべき差があります。政府の政策も重要ですが、現場で働く職員、そして雇用する企業の問題意識が男女間格差をなくす大きな一歩なのかもしれません。

(文/スケルトンワークス)

 

【参考】

Gender pay gap means female bosses effectively work 100 minutes for free each day-METRO

THE GENDER WAGE GAP IN OECD COUNTRIES-CESinfo DICE Report

男女間の賃金格差解消に向けて-厚生労働省

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