相続トラブル防ぐために知っておきたい「4つのタイムリミット」

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2015.09.15

suzie.20150915

いまはまだ「自分には関係ない」と思っていたとしても、いずれ降りかかってくる可能性を否定できないのが相続の問題。

そこでご紹介したいのが、『相続でもめたくなければ○○しなさい!』(嵩原安三郎著、フォレスト出版)。

相続問題・介護問題・労働問題などさまざまな問題に携わってきた弁護士が、“争族”を解決するための術をつづった書籍です。

きょうはそのなかから、「基礎知識 時が解決しない!? 相続問題の4つのタイムリミットとは?」をご紹介したいと思います。

■相続問題は時が解決してくれない

著者はよく、「相続問題って、いつまでに解決すればいいの?」と聞かれるのだそうですが、原則として、相続問題の解決には時間は関係ないのだそうです。

たとえば亡くなった父親名義の土地を誰も使わず、誰の名義にも変えないまま30年が経ち、相続人のひとりであった母親も亡くなり、3人の子どもだけが残ったとします。

この場合、残った土地は「3人の共有」。そしてこの3人の子どもがその子ども(父親から見ると孫たち)を残してみんな亡くなったとすると、その孫たちが土地を共有していることに。

こうした「相続問題の世代またぎ」は決して少なくなく、つまり相続問題は時が解決してくれないということ。

■相続問題の“4つのタイムリミット”

(1)相続税納付のタイムリミット

とはいえ、相続問題にはいくつかのタイムリミットもあるそうです。まず「相続税納付のタイムリミット」は、「被相続人(亡くなった方)死亡の翌日から10カ月。

それまでに相続問題が解決していようがいまいが、いったん相続税を納めなければならず、間に合わなければ高率の延滞税や無申告加算税・重加算税などの大きな負担があるといいます。

(2)相続放棄のタイムリミット

次は、「相続放棄のタイムリミット。

「相続放棄」とは、裁判所で行う「私は相続しない」という手続きのことで、これは「被相続人の死亡時から3カ月」と定められているのだとか。

なお被相続人が亡くなったことを知らなかった場合は、「知ったときから3カ月以内」に手続きをすることが定められているそうです。

(3)遺留分減殺請求のタイムリミット

それ以外に、「遺留分減殺請求のタイムリミット」も。

これは、遺言で自分の相続分を減らされた人が、不服を申し立てる期間のこと。

被相続人が亡くなったこと、そして自分の遺留分を侵害する遺言があることの両方を知ったときから1年以内に行う必要があるのです。

(4)相続回復請求のタイムリミット

また、「相続回復請求のタイムリミット」というものも。

「相続回復請求」とは、相続人でない者が相続して本来の相続人が相続できなくなってしまったとき、本来の相続人が遺産を取り戻すという手続き。これは自分の相続権が侵害されていることを知ったときから5年以内、相続開始から20年以内に行う必要があるのだそうです。

こうしたことを知らなければ、思わぬ損害をうけてしまうということ。そうならないためにも、本書で知識をつけておきたいものです。

(文/印南敦史)

 

【参考】

※嵩原安三郎(2015)『相続でもめたくなければ○○しなさい!』フォレスト出版

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