有資格者は全国1万人以上!遺族を助ける「遺品整理士」が急増中

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2015.09.15

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昨今、故人の遺品整理を業者に依頼する人が急増し、「遺品整理業者」の需要が高まってきています。

時間の面でも人手の面でも、ご遺族だけで遺品整理を行うのはなかなか難しいもの。

また、遺品整理業はまだ法整備も整っていない分野のため、悪徳業者も少なからずおり、「貴重品の無断回収」や「高額請求」などのトラブルも多発しています。

そこで今回お話を伺ったのが、遺品整理業界の健全化を目指している、一般社団法人「遺品整理士認定協会」です。

こちらでは「遺品整理士」という民間資格を認定し、“遺品整理のプロフェッショナル”養成しています。ご遺族の要望を聞き、ご遺族に寄り添った考えのもと行動する「遺品整理士」とは、一体どのような資格なのでしょうか。

■人気が高まる「遺品整理士」の資格

「遺品整理士」の仕事は遺品を整理することです。資格は、遺品整理に関係する法令「古物営業法」、「廃棄物処理法」、「家電リサイクル法」、「小型家電リサイクル法」、「運送法」をしっかり学んでいて、モラルを持って対応できる人に与えられます。

現在「遺品整理士」有資格者は全国に11,500名。男女比は6:4で、年齢は30代~40代が多いとのこと。給料も、通常の会社員と同等以上はもらえるようです。今年だけでも約3,000名の遺品整理士が誕生し、活躍しています。

また、資格について毎日30件以上の問い合わせがあるそうです。現在は民間資格ですが、将来的に国の認定資格化を目指しているとか。遺品整理士はこれからますます需要が高まり、活躍していきそうです。

■ゴミ屋敷や孤独死現場の依頼もある

安定した仕事が見込まれる遺品整理士ですが、過酷な現場に立ち会うこともあります。たとえばゴミ屋敷と呼ばれる、物であふれかえった家。ゴミ屋敷といえども故人の思い出や貴重品は必ずあるため、整理や分別だけでも大変な作業です。

また、年々増えているといわれる中高齢者の孤独死の現場への依頼も。もちろん警察の捜査後なので遺体はありませんが、かなりきつい匂いが残っている場合が多く、匂いの除去だけで3~4日ほどかかるといいます。

しかも除去後、一度消したはずの匂いが戻ってくることがあるので、1カ月近くの時間が必要な場合もあるのだとか。

ちなみに匂いの除去や特殊清掃は、遺品整理士認定協会の関連会社「事件現場特殊清掃センター」の「事件現場特殊清掃士」の資格を持った専門家たちが動きます。

特殊な薬剤を使ったり、ときには匂いの染み込んだ元の部分をリフォームのようなかたちで除去したりすることも。

そして人が部屋に入れるレベルまで匂いを軽減してから、遺品整理士が仕事を開始するというわけです。「遺品整理士」と「事件現場特殊清掃士」の両資格を取り、活躍している人も増えてきているようです。

ご遺族の心を第一に考え、ときには寄り添って仕事をしていく「遺品整理士」。大変な現場もありますが、だからこそ求められる専門家です。高齢化社会のなかで、ますます発展していくでしょう。大切な故人の遺品整理だからこそ、信頼ある専門家に依頼したいですね。

(文/齊藤カオリ)

 

【取材協力】

一般社団法人「遺品整理士認定協会」

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