秋の風物詩「十五夜」は満月じゃない?暦と月が一致しない不思議

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2015.09.18

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秋になると空気が澄んで、夜の月がとても美しく輝いて見えますね。そして今月27日は十五夜、つまり「中秋の名月」です。

十五夜=「中秋の名月」といえば、9月の満月というイメージですが、ところが実際には、この日の月は満月ではないそうなのです。

■「中秋」と「旧暦」の関連性とは

というのも「中秋」は、実際の月が満月であるかどうかとは関係なく決められているから。

三省堂の新国語中辞典によると、「中秋」とは「陰暦八月十五日」のこと。「陰暦」はいわゆる「太陰暦」で、現在の太陽暦が導入されるまで日本で使われていた「旧暦」がこれにあたります。

■「中秋」と「仲秋」の微妙な違い

余談ですが、「仲秋」ということばもありますね。同じく三省堂の新国語中辞典には、「秋の三ヶ月(七・八・九)の中の意。陰暦八月の別称」と書かれています。

いまではほとんど同じような意味で使われている「中秋」と「仲秋」ですが、「ちゅうしゅうのめいげつ」は「中秋の名月」と書いたほうが相応しいといえそうです。

■十五夜と満月が一致しない理由

さて、話を「十五夜」と「満月」に戻しましょう。

上記の理由から、「中秋の名月」とは「旧暦8月15日の月」ということになります。旧暦は現在の暦からおよそ1か月遅れているので、十五夜は9月にあたることが多いのです。

一方の「満月」は、地球から見て月がちょうど太陽の反対側にあることを意味しています。つまり「新月」は、地球から見て月が太陽と同じ方向にあるということになります。

「新月から新月までは30日、その半分にあたる満月は15日」と思われがちですが、正確には新月から新月までは約29.5日。そして新月から満月までは約14.8日。

この時点で、「暦」と実際の月との間には若干のズレがあります。

月の軌道が楕円であることなどさまざまな理由から、現実には14.8日よりさらにずれることも珍しくないのだといいます。

にもかかわらず、「中秋」は必ず旧暦の8月15日なのです。そこに、十五夜と満月とが一致しない理由があるんですね。

■“スーパームーン”が起こる割合

ちなみに今年の中秋の名月は9月27日ですが、満月は翌日の9月28日。この日はちょうど、地球が今年もっとも月に接近するため、満月が大きく見える「スーパームーン」にあたります。

スーパームーンは、満月14回に1回の割合で起こります。

2015年9月28日の次は、2016年11月14日。さらにその次は2018年1月2日。中秋の名月と極めて近い時期にスーパームーンになることは、当分なさそうです。せっかくですから、2日続けてお月見を楽しんじゃいましょう。

(文/宮本ゆみ子)

 

【参考】

【特集】中秋の名月(2015年9月27日)-アストロアーツ

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