人が一生で平均200回ひく「厄介な風邪」を遠ざける3つの習慣

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2015.09.25

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夏から秋へと向かう季節の変わり目に、風邪をひいている方も多いでしょう。『かぜの科学 もっとも身近な病の生態』(ジェニファー・アッカーマン著、鍛原多惠子訳、早川書房)によれば、人は一生で平均200回風邪をひくのだとか。

風邪をひくと、仕事を休んで病院に行かなければならなくなったり、薬を飲んで家で安静にしていなければならなくなったり、それなりの犠牲を払わなければならなくなります。アメリカの場合、風邪による経済損失は600億ドルにのぼると推定されているそうです。

経済損失以前に、しんどい思いをしなければならないような風邪は、できれば避けたいものですよね。ここでは同書のなかから、風邪を遠ざける習慣を3つピックアップしてご紹介します。

■1:ほどほどに運動する

※ただし、90分以上の激しい運動は風邪をひきやすくなる

同書によれば、ウォーキングやランニングなどの有酸素運動を毎日30〜60分する人は、運動しない人よりも風邪をひきにくく、症状が出る期間も短いといいます。とくに、この傾向は秋に顕著。運動する人の風邪の罹患率は運動しない人に比べて30%低いのだとか。

ただ、注意すべきなのは、“ほどほど”の運動だということ。1回の運動が90分以上の場合は、逆に感染率を増やす可能性が示唆されています。

■2:人間関係の輪を広げる

多くの人と交流すれば、そのぶん風邪をひく可能性も高くなりそうに思えます。ところが心理学者のシェルドン・コーエン氏の研究によると、対人関係が1~3種類の人は、6種類以上の人に比べて風邪をひく回数が4倍になるそう。

対人関係の種類というのは、その人が果たす社会的役割の数のこと。社会的役割を多く果たしている人は、風邪をひきにくいことに加え、実際にウイルスに感染したときにまき散らすウイルス量も少ないといいます。

■3:十分な睡眠をとる

これは、誰しも納得できるでしょう。睡眠不足で身体が弱っているときに風邪をひいたという経験のある人も多いはず。具体的な数字を挙げると、睡眠時間が毎晩7時間より短い人は、7時間以上寝る人よりも風邪をひく確率が3倍高いことが、前述のコーエン氏の研究で明らかになっています。

睡眠時間の長短は個人差もあるので、なんともいえない部分もありますが、実は、もっと重要なのは睡眠の質。

眠れない時間が睡眠時間全体の2~8%あっただけで、風邪の罹患率はぐっすり眠った人の5倍になるといいます。夜中にちょっとした物音で何度も目がさめてしまうような人は、風邪にかかりやすくなるということです。

油断すると忍び寄ってくる風邪。感染の源となるのは、風邪にかかった人の鼻からの分泌物に含まれるウイルス粒子です。侵入する入り口となるのは、鼻や眼。うかつに眼をこすったり、鼻をさわったりしないように注意しつつ、今回紹介した3つの習慣をふだんから意識してみてはいかがでしょうか。

(文/松山史恵)

 

【参考】

※ジェニファー・アッカーマン(2014)『風邪の科学 もっとも身近な病の生態』早川書房

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