日常に馴染んでいる「日本三大洋食」の秘密を知っていますか?

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2015.09.29

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「日本三大洋食」と聞いて、その3つを答えられますか? それは、現代では日常の生活に馴染んだメニューであるカレーライス、とんかつ、コロッケなんです。

「そもそも洋食とはなに?」という疑問を持つ方もいらっしゃるでしょうが、洋食とは明治以降、西洋の料理に日本風のアレンジが加えられたもの。本格的な西洋料理は敷居が高かったので、料理人がアレンジをして一般市民でも食べられるメニューとなったそうです。

■1:いまでも海上自衛隊で毎週金曜日に食べられているカレーライス

カレーライスは食卓によくあがるメニューのひとつ。給食やキャンプでも定番ですね。そんなカレーライスは、そもそもイギリス海軍が発祥です。

シチューにつきものの牛乳が日持ちしないため、イギリス海軍はシチューにカレーパウダーを入れてビーフシチューとしてパンとともに食べていたのだそうです。そこに、日本人の口に合うようにとろみをつけ、ご飯にかけたのがカレーライスなのです。

そして、それを食べた海軍の人たちが、自分たちの地元に持ち帰ったことで広がったのだとか。カレーといえばインドのイメージを持つ人が多いと思いますが、発祥がイギリスだったとは驚き。でも当時のインドはイギリスが支配していたことので、納得できる話でもありますよね。

なお、その当時の名残で、海上自衛隊ではいまでも毎週金曜日の昼食にはすべての部署でカレーライスを食べているそうです。

■2:とんかつは「ポンチ亭」の島田信二郎さんが名付け親

次なる三大洋食のひとつは、フランス料理の「コートレット(cotelette)」。さて、なんのことでしょう?

正解は「カツレツ」。つまりとんかつです。ポークカツレツが豚(とん)にいい換えられ、とんかつになったのです。

もともとは、ポークソテーのような料理。それを銀座「煉瓦亭」の創業者である木田元次郎さんが、てんぷらをヒントに考え出したのでした。

とんかつにはキャベツの千切りがつきものですが、これも煉瓦亭が発祥。

そして上野「ポンチ亭」の島田信二郎さんが「とんかつ」と呼びはじめ、現代に至ります。でもご年配の方はいまでも「カツレツ」ということがありますね。

ちなみに洋食というより日本食というイメージが強いのは、お箸でサクサクっと食べられるからではないかと筆者は思います。

■3:最初はじゃがいもが入っていなかったコロッケ

三大洋食の最後はコロッケです。こちらもフランス料理が語源で、なかにベシャメルソースが入った「クロケット」からきているといわれています。

ベシャメルソースが入った揚げものといえば、クリームコロッケ。蟹クリームコロッケは、コロッケなのにじゃがいもが入っていませんが、この由来を聞けば納得できるはず。

では、なぜコロッケにじゃがいもが入るようになったのでしょう?

理由は簡単。明治時代にじゃがいもを北海道で育ててみたら、その風土と合ってたくさん採れるようになったのだそうです。そして日本中にじゃがいもが普及したため、コロッケに入るようになったのだということ。

なぜコロッケに入れようと思ったのかについては諸説あるのですが、ポルトガルにも「クロケッテ」という衣のないコロッケのようなものがあり、それが由来ともいわれています。こんなに身近なコロッケなのに、ちょっと謎めいているのもおもしろいですよね。

カレーライスもとんかつもコロッケも、すっかり日本人の定番。でもこうしてルーツを探ってみたり、洋食屋さんでていねいにつくられたものを食べてみたりして、歴史に思いをはせてみるのもいいかもしれません。

(文/料理家・まつながなお)

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