分数の割り算が楽になる「ひっくり返してかけ算」の正体とは?

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2015.09.30

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こんにちは。深沢真太郎です。

ビジネスパーソンを数と論理に強くする「ビジネス数学」を提唱する、教育コンサルタントです。

さっそくですが、今回はこんなテーマで。

なぜ分数の割り算は「ひっくり返してかけ算」するの?

■9割の人がやる分数の計算方法

「何のことかしら?」という方もいらっしゃると思いますので、ここでちょっと算数の復習を。

例えば、

2÷2/3 = ?

分数が登場した瞬間にキモチ悪くなってしまう方もいるかもしれませんが(苦笑)、私は企業研修やビジネススクールの講義の合間に、参加しているビジネスパーソンに「これってどう計算しますか?」と雑談として尋ねてみることがあります。

すると、9割の方がこう答えます。「ひっくり返してかけ算すればいい」と。

2÷2/3 = 2×3/2 = 3

なるほど。確かに「3」は算数としては正解です。

しかし、「なんでひっくり返してかけ算すると正解になるのですか?」と私が尋ねると途端に表情を曇らせます。

そしてその顔には「そんなこと言われたって、そうすればいいと教わったから……」と書いてあります。

■分数の計算方法を簡単にする

それではここで、私の答えを。

「ひっくり返してかけ算する」とは、わかりやすいもの・扱いやすいものに置き換えて考えることである。

一体どういうことか、ご説明します。

まず、分数で割り算するなんて、あまり普段の生活に登場しませんから正直ピンとこないですよね。

ならば、その分数を私たちがわかりやすく・扱いやすい数字に置き換えて考えてみはいかがでしょうか。私たちがわかりやすく・扱いやすい数字……、たとえば「1」なんていかがでしょう。

2/3 → 1へと置き換える (つまり、2/3×3/2=1という操作をする)

ところが、私たちは勝手に1と置き換えましたから、「÷」の前に存在する「2」にも同じことをしないと辻褄が合いません。

2 → 3へと置き換える (つまり、2×3/2=3という操作をする)

つまり、

2÷2/3 = 3÷1 = 3

「3÷1」なら、誰でもすぐに答えられる割り算ですよね。

これが「ひっくり返してかけ算する」の正体。「÷」の後ろにある分数を「1」に置き換える行為。いわば、ちょっと考えてわかりやすい状態を作ろうという工夫だったのです。

ここから何が学べるのかというと、分数の割り算は単なる作業ではなく、実は思考法を教えてくれる素材ということ。こんなところにも、視野が広がるヒントは潜んでいるのです。

(文/深沢真太郎)

 

【参考】

深沢真太郎(2015)『数学女子 智香が教える 仕事で数字を使うって、こういうことです』日本実業出版社

suzie.20150629

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