10年で3割が死亡!立って3分後のめまいは深刻な病気のサイン

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2015.10.01

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50代以降で、なにもしていないのに突然ふらふらっとめまいを感じるという方はいらっしゃいませんか? そんなときは、その前の行動をよく思い出してみてください。

めまいの数分前に、座った姿勢から立ち上がっていたとしたら、それは死のリスクが増大しているサインかもしれません!

今回は遅れてくるめまいと死のリスクに関する、少し怖いお話です。

■死につながりやすい「隠れ起立性低血圧」

立ち上がった直後にふらついたり失神状態になれば、多くの人が異常を感じるもの。医療機関を受診すると、まず疑われるのは脱水症状や服薬による急激な血圧下降などです。

しかし立ち上がった直後ではなく、3分後など少し時間が経ってから起こるめまいは「原因が思い当たらない」と見逃されがちで、なかなか低血圧との関連を疑うことはできません。

こうした少し遅れてくるめまいは遅延性の起立性低血圧と呼ばれ、急激な血圧低下が原因となって起こります。「隠れ起立性低血圧」ともいえるものです。

そして今回、「このタイプのめまいを患っていると変性脳疾患の発生率が増加し、死亡率が著しく高まる」という研究が発表されました。見過ごせない深刻な病状のサインかもしれない、と研究者が警告しているのです。

イギリスの報道機関『The Telegraph』を参考に、最新の研究を詳しく見ていきましょう。

■遅延性めまいの54%は変性疾患予備軍

これは、平均年齢59歳の165人を対象に行われた10年間の追跡調査で分かったもの。

調査対象となった165人のうち、この種の遅延性めまいの症状が見られたのは42人。そのうちの29%が、その後10年の間に死亡したというのです。

いっぽう、めまいの症状がなかったのは75人で、そのうち10年の間に死亡したのは9%。その差は歴然です。

さらに、この遅延性めまいをたびたび感じる人のうち31%がパーキンソン病やレビー小体型認知症といった変性脳疾患を患っているということもわかったのです。

このめまいがなく変性疾患を持つ人の割合が8%ということを考えると、こちらも見過ごすことのできない数字です。

また、今回の研究では、この遅延性の起立性低血圧を患う人の半数以上にあたる54%でさらに深刻な病が進行しているということもわかりました。それらの病気は変性疾患のリスクを増大させるもので、やがては死のリスクも増大させます。

■早期発見・早期治療をするためには……

研究を行ったハーバード・メディカル・スクールのクリストファー・ギボンズ博士は、「この研究は、立ち上がってから3分後以降に起こる遅延性の起立性低血圧に注目した最初の研究です。われわれはこの研究によって、この種のめまいがさらに深刻な障害を見分ける手がかりになることを突き止めました」としています。

また、「今回わかったことを医療の現場で活かせれば、死に直結する恐ろしい病気の早期発見・早期治療につなげることができます」と、今回の発見の意義を説明します。

原因不明のめまいをたびたび感じるという人は、その前の行動をよく思い出してみてください。数分前に椅子から立ち上がっていたとしたら、それは起立性低血圧の一種かもしれません。そして、変性脳疾患を患っている可能性も……。

どんな小さなものであっても、普段と違う症状は体からのSOSのサインである可能性があります。小さな異常を見過ごさず、早期発見・早期治療を心がけて健康な毎日を過ごしたいものです。

(文/よりみちこ)

 

【参考】

Feeling dizzy a few minutes after standing up could signal increased death risk-The Telegraph

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