パスワードは3つに分けて!家族が困らない「デジタル遺品」管理

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2015.10.08

suzie.20151008

『「デジタル遺品」が危ない: そのパソコン遺して逝けますか?』(萩原栄幸著、ポプラ社)というタイトルを見てドキッとした方は、決して少なくないはず。

パソコンやスマホ内の写真・文章、ブログ・SNS、ネット上の金銭取引、パスワードなどに代表される「デジタル遺品」をきちんと管理しておかないまま亡くなると、残された家族に大きな負担がかかってしまうからです。

そこで、「そのとき」のためにどうしておくべきかを解説しているのが本書。

しかしその場合、いちばん気になるのはパスワードの管理ではないでしょうか?

■パスワードは重要度別に3つに分ける

1つのパスワードを使いまわすことの危険性は、いまや広く知られています。しかし現実的に、複数のパスワードを管理することは困難です。

そこで著者がおすすめしているのは、パスワードを重要度別に3つに分けること。

[A]絶対に重要なパスワード

[B]2番目に(そこそこ)重要なパスワード

[C]他人に盗まれても実害のない、あっても極めて軽微なパスワード

の3つに分けて管理するというわけです。

■それぞれのパスワードの使い分け方

[A]絶対に重要なパスワード

まずAは、業務に関するものと、お金に直接関係するもの。

業務関連では、毎日使うOA端末(PC、コピー機、ファックスなども)のパスワード、システムに入る際に必要なパスワードや認証など、業務で使うものすべて。

このとき重要なのは、プライベートとビジネスははっきり分けること。プライベートでセキュリティが脆弱なサイトで同じパスワードを使い、それが盗まれてしまっては大変なことになるからです。

お金に関連するものとしては、金融機関のキャッシュカード、クレジットカードの暗証番号とセキュリティコード、ネットバンキング使用時の認証一式、証券会社での株売買の際の認証など、

いずれも絶対に漏らしてはいけない最重要パスワード&IDなので、十分すぎるほどの注意が必要。

たとえば8桁のパスワードの場合には「英字の大文字+小文字」「数字」「特殊文字」を組み合わせてつくること。

また意味のある単語、地名、人名、誕生日、車のナンバー、パートナーのニックネーム、住所、電話番号の数字列などの流用は厳禁。

[B]2番目に(そこそこ)重要なパスワード

Bは、通販サイトや、他人に利用されるとまずい有料サイトのパスワード&ID、FacebookやTwitterなどSNS関連のパスワード。

このレベルでは、銀行口座やクレジットカードのパスワードが盗まれたときほどのダメージはないものの、「なりすまし」行為などによって結果的に金銭的被害や、信用低下にまでおよぶ可能性も。

[C]他人に盗まれても実害のない、あっても極めて軽微なパスワード

Cは、無料サイトのパスワード&ID、会員限定ニュース記事やメルマガなどのパスワード&IDなど。

無料なので銀行口座やクレジットカード情報は入力していないので、金銭トラブルに巻き込まれる心配はなし。単純で、おぼえやすい文字列で大丈夫だそうです。

このように、重要度によってパスワード&IDを3つに分類することで、情報セキュリティ上の安全性は格段に上がることに。

デジタル遺品管理の第一ステップとして、まずは手をつけておきたいところです。

そして以後も、本書を利用しながら大切な情報を緻密に管理すれば、なにがあっても安心できることでしょう。

(文/書評家・印南敦史)

 

【参考】

※萩原栄幸(2015)『「デジタル遺品」が危ない: そのパソコン遺して逝けますか?』ポプラ社

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