日本は他の国より婚姻率が高い?同棲婚が進む「世界の結婚事情」

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2015.10.19

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「日本は結婚する人の数が減っているから、子どもの数も減っている」と聞いたことがありませんか?

生涯未婚率 は 1980 年代までは5%以下。日本は皆婚社会でしたが、生涯未婚率はどんどん増え続け、2010年には男性が20.14%、女性が10.61%となりました。

しかし「婚姻率」だけで見たら、日本の数字が他の外国とくらべて低いわけではありません。特にヨーロッパでは、結婚と同様に「同棲」に社会的な権利があるので、結婚せずに同棲で済ます人も多いのです。

意外に高い日本の婚姻率と、外国の同棲事情を見てみましょう。

■20~40代の婚姻率は日本が5ヶ国中トップ!

2010年に内閣府が日本、韓国、アメリカ、フランス、スウェーデンの20~40代の男女に行った調査では、20~40代の婚姻率は63.9%で日本がトップでした。

2位が韓国の61.8%、次がアメリカの46.0%です。そして、スウェーデンは40.7%、最下位のフランスは38.2%と日本と比べるととても婚姻率が低いことがわかります。日本の婚姻率は、他の国と比べると意外に高いのですね。

■同棲の割合を含めると、5ヶ国はほぼ横並び

婚姻率では日本がトップでしたが、これに同棲をしているカップルの割合を足すと5ヶ国は横並びになります。

婚姻率が高い日本と韓国の同棲率は両国ともわずか1.3%ですが、アメリカは12.4%、そして婚姻率が特に低かったスウェーデンは25.6%、フランスは29.2%なのです。

婚姻率と同棲率を足すと、日本は65.2%、韓国は63.2%、アメリカは58.4%、スウェーデンは66.3%、フランスは66.4%となります。

つまり、婚姻と同棲の割合を合わせて考えれば、調査対象になった5ヶ国に大きな差はないということになります。

■ヨーロッパでは日本と違って同棲婚が人気

日本では同棲に抵抗がある人も多く、また同棲カップルも結婚か別れを選択する場合がほとんどです。同棲カップルは、子どもができたら結婚に踏み切ることも多いですよね。

しかしフランスやスウェーデンでは、結婚しないことを選択し、長年同棲しても子どもができても同棲関係のままでいることを選択するパートナーが増えています。同棲を選ぶカップルが少ない日本は、相対的に婚姻率が高くなるというわけです。

■結婚と同等なので若い世代を中心に人気

日本で未婚のまま子どもを産むと、手続き上も法律上も不利になることが多くあります。どうしてフランスやスウェーデンでは同棲婚を選ぶカップルが多いのでしょうか。

その秘密はフランスのパクス、スウェーデンのサムボという制度です。パクスやサムボという制度は、同棲している事実婚カップルにも結婚と同等の権利を与える法律です。

パートナー関係を結婚よりも気軽に結ぶことができて、解消するのも結婚よりも簡単、でも子どもが生まれたとき、パートナーの片方が亡くなったときなど、いざというときは法的な権利も得られる、そんな同棲婚の形が、ヨーロッパの特に若い世代で人気なのです。

パートナーと生きることを選ぶ日本人の数は、諸外国にくらべて決して少ないわけではないことがわかりました。昔よりも婚姻率が減っていることは事実ですが、日本特有の問題というわけではなく、ライフスタイルの変化によるものなのかもしれませんね。

(文/スケルトンワークス)

 

【参考】

人口統計資料集-国立社会保障・人口問題研究所

平成22年度少子化社会に関する国際意識調査報告書【全体版】-内閣府

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