消費税が10%に上がることが確定していますが、現時点でも生活が苦しくなっていると感じるご家庭は少なくないはず。
そんななかで衝撃のニュース。『INDEPENDENT』の記事によれば、一部の富裕層が、世界中のお金の半数以上を保有しているというのです。つまり、世界の貧富の格差は広がる一方だということ。
■世界中の87.7%のお金を富裕層が保有
世界有数の金融機関であるクレディ・スイスの調査によると、世界の成人人口の半数の貧しい人は、世界中のお金の1%も持っておらず、逆に最も裕福な10%は、世界のお金の87.7%を保有しているそうです。
「裕福な半数」に入るためには1人あたり3,210ドル(約38万円)が必要で、「裕福な10%」に入るためには1人あたり68,800ドル(約825万円)必要。さらに、「最も裕福な1%」になるためには759,900ドル(約9,118万円)必要です。
また調査からは、「中流階級」に分類される人のなかで中国人が10億9,000万人といちばん多かったことがわかりました。
これはアメリカ人の9億2,000万人を大きく上回る人数です。「中流階級」は全体で6億6,400万人となっており、これは全体の14%ほど。
調査を行ったクレディ・スイスのCEOであるティージャン・ティアム氏は、世界経済を語る上で、この「中流階級」は無視できない存在だと語っています。
「中流階級」が保有するお金は、全部で390兆ドル(約4,680兆円)にもなると推測されています。
ここに分類されている人々は、活発に消費活動を行うと考えられており、これからの経済を担う、主要なマーケットになると考えられています。
■1億2,000万円以上持つのは世界の0.7%
全人口の71%は財産が1万ドル(約120万円)以下で、21%が1万ドルから10万ドル(約120万円から1,200万円)、7.4%が10万ドルから100万ドル(約1,200万円から1億2,000万円)、そして0.7%は100ドル以上(約1億2,000万円以上)。
調査では、貧富の差は2015年半ばまでの約12カ月で急激に広がったとされています。
貧困根絶を目指す組織、オックスファムUKの代表であるマーク・ゴールドリング氏は、この大きすぎる貧富の格差に警鐘を鳴らしています。彼は各国が真剣に格差問題に取り組まなければならないと語っています。
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貯金が120万円から1,200万円ほどの人は日本では珍しくないかと思いますが、世界では上位21%に分類されるようです。世界的に見れば、日本はまだまだ裕福な国。
しかし将来を見据え、貧困や格差社会について考えていかなければならないでしょう。
(文/スケルトンワークス)
【参考】
※Richest one per cent owns more than half the world’s wealth-INDEPENDENT