リターンを期待しすぎはNG!投資は1円でも利益を生めば十分?

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2015.10.29

suzie.20151029

『思いが伝わる! 心を動かす!アイデアを「カタチ」にする技術』(長澤宏樹著、総合法令出版)の著者は、大手広告代理店のクリエイティブディレクターとして活躍したのち、ハワイで事業を展開しているという人物。

その実績に基づき、本書ではアイデアを有効に活用するコツを明かしています。

■好きなことにお金と時間を投資する

そんな著者は、オンとオフの切り替えをなくして楽しむことを前提としたうえで、「今後は興味のあるものにお金と時間を積極的に投資してほしい」といいます。

ただ、そういわれても「難しい」「時間がない」などの反論が出て当然。

それに家族が増える、もしくは子どもの受験があるタイミングなどに自分だけ興味のあるものにお金と時間を投資するというのは、気がひけるものでもあります。

しかし、大切なのはそこであきらめないこと。著者はそう断言しています。

そもそも、お金と事案を使うことに躊躇するのは、投資してうまくいった経験がないから。

興味のあるものに投資して1円でも利益を生むことができれば、十分に元を取れると著者は考えているそうです。

つまり、たくさんのリターンを得ようと期待するものの、得ることができないから億劫になってしまうということ。

逆から考えれば、投資した時間とお金を回収する方法があれば、躊躇する必要はなくなるわけです。

■リターンの出し方を探すクセをつける

そして投資したお金と時間を回収する方法を考えることは、企画をつくるトレーニングにもつながるのだそうです。

なぜかというと、いい企画には、もれなく費用対効果がついてくるもの。その企画を実行した場合に、どのようなメリットやリターンを生むのかが明確だということです。

つまり普段の生活のなかで、「投資額を上回るリターンはどこにあるのか」を探すクセをつけておけば、企画も自然と考えられるようになるということ。

たとえば忘年会シーズンに、満員電車に乗らなければならないとします。でもその電車には、あと1,000円多く払えば確実に座れるグリーン車があったらどうするでしょうか?

普通車両であれば、身動きのとれない時間を過ごさなければならず、体が必要以上に疲弊することに。一方、グリーン車に乗れば、多少の費用がかかるとはいえ、仕事をすることが可能。つまり、時間1,000円以上の効果があればいいということ。

このように考える習慣をつけておけば、常に少しでも多くリターンを得るよう努力するようになるため、自然と見返りが増えていくのだそうです。

■投資をすると違った世界が見えてくる

好きなことに投資し、それに対するリターンを考えるクセをつけておけば、企画にもそれが表れてくるといいます。

普段から考えるようにしているぶん、企画にも熱量が加わり、それが結果として自然と表れてくるということ。

だからこそ著者は、「ふだんから投資したお金と時間、それを回収する方法をセットで考えるようにすると、違った世界が見えてくるはず」だと断言しています。

実際に成功した人物であるだけに、ひとつひとつの言葉には説得力があります。文体も柔らかく読みやすいので、本書はきっと、アイデアを実現させる際の力になってくれるでしょう。

(文/書評家・印南敦史)

 

【参考】

※長澤宏樹(2015)『思いが伝わる! 心を動かす!アイデアを「カタチ」にする技術』総合法令出版

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