なぜ英語ではお金や情報は「数えられないもの」と分類されるの?

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2015.11.20

suzie.20151120

中学1年の1学期の段階で英語学習につまずいて以来、英語アレルギーになってしまったという人も決して少なくないはず。

とはいえ、いまから基本的なことを学びなおすのは決して楽なことではありません。そもそも「中1英語がわかりません!」だなんて、なかなかいいづらいですし。

そこで利用したいのが、『マンガでおさらい中学英語』(フクチマミ、高橋基治著、KADOKAWA)。

英語音痴のイラストレーターが、共著者である東洋英和女学院大学教授から教わったことをマンガにしたもの。だから、気楽に読みながら英語の基礎を学べるわけです。

とはいえ、そのマンガをここに載せることはできませんので、今回は数字にまつわる話題を文章にしてお伝えしたいと思います。

■まずは英語独特の「ものの見方を学ぶこと」が重要

ここで扱われているのは「名詞」。基本中の基本ですが、英語は名詞に対して、日本語にはない「感覚」を持っているのだと著者は説明しています。

それは、「数えられる・数えられない」という感覚。中学生になったばかりのころ、教わった記憶があるのではないでしょうか?

でも、1つ2つと数えられるものは「数えられる名詞」、形のないものは「数えられない名詞」だといわれても、ピンとこなかった人もいるはず。

しかし、ここで重要なのは「英語独特のものの見方を学ぶ」ことなのだと著者。

■英語ではお金や情報、ニュースも数えられない名詞

たとえばパンは物質名詞、つまり「気体や球体・個体で決まった形がないもの」に分類されます。でも、パンだって形はあるのに……と感じても不思議はないはず。ところが、それこそまさに日本語の感覚だというのです。

なぜなら英語では、「素材」の方に注目する名詞があるから。パンだったら、「小麦粉でつくった生地」というイメージです。

もっというと、比較的均質で、切ったりちぎったりするものは数えられない。英語は、そういう感覚を持っているというのです。

同じように数えられない抽象名詞(形がなく、見たり触ったりできないもの)には、money(お金)、information(情報)、news(ニュース)も。

どれも目に見えるのにおかしいと思われがちですが、つまりmoneyは紙幣などではなく、「量、価値」のイメージ。そしてinformationやnewsは雑誌やテレビではなく「電波」のイメージだということ。

ちなみに抽象名詞はそんなに数がないので、おぼえてしまった方が楽だそうです。

そして大切なのは、英語は「数」にとてもこだわる言語だという点。数えられる名詞が1つだけの場合は、a cup、an appleなど、前にaやanをつける。

2つ以上のものには、two cupsなど最後にsをつける。いわゆる複数形です。

■英語はaやsがとれると「加工された状態」になる

でも、数えられる名詞なのに、aやsがつかないケースもあるのだといいます。

たとえばオレンジが1個あった場合はan orange、5個あったとしたらfive orangesとなります。

しかしオレンジジュースやカットオレンジなど、果実そのものではなく加工された状態になるとorangeに。

aやsがとれると「加工された状態」のものになるということ。ニワトリならa chickenだけれど、鶏肉はchicken。桃はa peachでも、桃のジュースはpeachになるというわけです。

また、逆に数えられない名詞にaやsがつくこともあるのだとか。

たとえばexperience(経験・体験)は数えられない名詞ですが、「どういう経験なのか」を話してが具体的にわかっている場合は、an experienceとかmany experiencesなどといってもOKだということ。

■冠詞は「みんなが連想できるかどうか」で決まる!

ところで、数えられる名詞の前につく冠詞はaだけではなく、theもあります。でも、どちらをつければいいのかはわかりにくいことも……。

でも、これはイメージがつかめれば簡単にわかるのだと著者。

a(an)は、たくさんあるなかから、どれかひとつを取り上げるイメージ。そしてtheは、一般常識や、みんなが連想できるものとして「アレだよアレ。君の知ってるアレ」というイメージ。

オレンジが5つあるなか、4つがデコポンで1つがいよかんだったとして、そのいよかんについて話しあったとします。その場合、いよかんがthe orangeになるというわけ。

それから、この世にひとつしかないものや、「これ」とわかりきっているものにもtheを使うそうです。

たとえば太陽はthe sun、月はthe moon。たくさんある星のなかのひとつを指す場合はa starだけれど、特定の星を指すならthe star。

方角もthe eastとなり、the violinなど、楽器の姿も一般的な共通認識としてtheがつくのだといいます。

このようなことをマンガで解説しているため、とてもわかりすいはず。聞くに聞けなかった疑問を解消できるかもしれません。

(文/印南敦史)

 

【参考】

※フクチマミ、高橋基治(2015)『マンガでおさらい中学英語』KADOKAWA

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