貯金がないと老後はどうなる?お一人様の60歳からの過ごし方

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2015.11.22

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年を重ねるごとに、不安になってくるのが老後のこと。一生独身の場合は、ひとりで自分の生活費を確保しなくてはいけません。

2014年の日本人の平均寿命は、女性86.83歳、男性80.50歳となっています。ということは、60歳で定年を迎えたとしても、独身女性はそれから25年以上ひとりで生活をしていくことになります。

もちろん貯金や退職金、年金などがあって無理なく生活できる人もいるでしょう。ですが、最近では老後破産も問題化しているだけに、いまから自分の老後について知っておいて損はありません。

そこで節約アドバイザーのヨースケ城山さんから、おひとりさまがどのように老後を過ごすべきかを伺ってみました。

■おひとりさまの老後の家計のイメージ

まずは、将来の家計イメージを知っておきましょう。総務省「家計調査(2013年)」によれば、60歳以上の「高齢無職単身世帯」の生活費と税・社会保険料は、約15.6万円。対して実収入は約12.3万円となり、約3.4万円の不足分があることに。

月3.4万円の不足分を仮に30年分で試算すると、3.4万円×12か月×30年=1,224万円。老後の生活を考えると、生活費だけでもこれだけの額を貯蓄しておく必要があるようです。

しかし、もし貯金できなかった場合は、どうすればよいのでしょうか。

■老後資金の不足分は働いて稼ぐべき

総務省統計局労働力調査(平成25年)の平均データを見てみると、就業率は60歳~64歳で58.9%、65歳~69歳は38.7% 、70歳~74歳は23.3%となっています。

注目すべきは、60~64歳の6割近くが定年後も働いていること。10年前と比較すると、60~64歳の就業率は、50.7%(平成15年)から58.9%(25年)に増加しています。

定年後は、悠々自適な暮らしを想像する人が多いかもしれません。しかし現実的には多くの人が、60歳以降も働くことで生活費をカバーしていくことになるのです。

城山さんは「おひとりさまで貯金がない場合は、最低でも75歳まで働き続ける覚悟が必要です」とアドバイスします。

60歳以降も働く場合は、60歳になる前に働き口を確保しておくことが大事だといいます。正社員で60歳まで働いている人は、継続雇用でまずは65歳まで働き続けることを目指しましょう。

城山さんいわく、雇用形態は問わず、継続できることが1番大切。60歳でその会社を退職する場合には、退職前に次の働き口を見つけておきましょう。

■高齢者でも働ける職種は意外とある

定年後のアルバイト探しは、職種を選べば難しいものではないかもしれません。

実際に、高年齢向けのアルバイトも多くあります。たとえば、交通誘導員や警備員、清掃員、工場や営業所などでの荷物や商品の仕分け作業のお手伝いなどです。

女性の場合はお惣菜の調理や清掃、保育所やベビーシッターといった職種で高齢者が活躍しています。面接のときには、何歳まで働けるかを確認することを忘れずに!

■知恵で生活を上手に切り詰めていく

60歳以降も働いているからといって、生活に余裕があるとは限りません。場合によっては、引っ越しを検討することになるかもしれません。

「公営住宅なら家賃も安くすみます。家賃は入居者の所得で決まるため、収入が少ないほど安い家賃で借りることができます」と城山さん。

ただし公営住宅に単身入居するには条件もあるため、まずは市や区の役所に確認するべきだといいます。

他にも経済的負担を減らすため、食費や光熱費、交通費等も節約することになるでしょう。働くことと同時に、生活を上手に切り詰めて暮らしていくことが大切なのです。

ゆとりある老後は、誰もが願うこと。まだまだ先のことに思えても、少しずつ意識して貯蓄したり、老後について考えたりしておくことが必要なのかもしれませんね。

(文/椎名恵麻)

 

【取材協力】

※ヨースケ城山・・・節約アドバイザー、ファイナンシャルプランナー、AFP、住宅ローンアドバイザー、年金アドバイザー。

著書は『給料そのままで「月5万円」節約作戦!』(ごま書房新社)。本の内容は、『らくらく貯蓄術。住宅ローン地獄に落ちない為の家計防衛のススメ。』にもまとめられている。

ブログ『節約アドバイザー ヨースケ城山ブログ』では、節約だけではなく転職活動、著書、社労士、FPのことを配信中。

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