完璧主義は危険!何か学んだらその「9割」は捨てる方がいい!?

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2015.11.23

suzie.20151123

『お金持ちになった人が貧乏な頃からやっていること』(田口智隆著、フォレスト出版)の著者は、株式会社ファイナンシャルインディペンデンス代表取締役。マネー・カウンセリングの専門家として活躍している人物です。

特徴的なのは、28歳のときのこと。自己破産寸前まで膨らんだ借金を、節約と資産運用によって2年で完済したという実績を持っているのだというのです。

しかもその後は、「収入の複線化」「コア・サテライト投資」によって資産を拡大。34歳のときには、お金に不自由しない状態である「お金のストレスフリー」を実現し、起業したのだそうです。

つまり本書ではそのような実績をもとに、お金持ちになるために心がけたい習慣を紹介しているわけです。

■完璧主義にこだわるのはデメリット

ところでそんな著者は、自己投資の成果をアウトプットできない人の特徴として、「完璧主義」を挙げています。そしてそういうタイプは、不完全なまま走り出すのが気に入らないのだろうとも分析しています。

しかし、「せっかく勉強したのだから無駄なく活用したい。完璧にやりたい。失敗しないように熟慮してから取り入れたい」というような考え方にはリスクがあるともいいます。

なぜなら理由はともかく、なんでもやろうとすると逆になにもできなくなってしまうから。

■学んだことの9割は捨てるのがいい

一度に2つのことを考えるのが難しいのと同じで、同時に2つの行動ができる器用な人は少ないもの。

基本は、1回の勉強の行動でひとつの行動だといいます。

もっといえば、学んだことの“9割は捨てる”つもりでちょうどいいのだとか。

大切なのは、まず、ひとつをやりはじめること。

行動は変化なので、動けば必ずなにかが展開するもの。すると結果として、次にやることが見つかるのだといいます。

逆に、あれもこれもやろうと「やりたいこと」だけをいくつも羅列すると、つい優先順位を考えはじめてしまう。

すると優先順位の決め方に興味が移ってしまい、「お金につながらない自己投資」のための自己投資がはじまってしまうというわけです。

しかし、優先順位を考えているひまがあったら、いちばん実行しやすいことからはじめるべきだと著者はいいます。

事実、お金持ちになった人は一度にあれこれと手を出さず、「これ」と決めたひとつをかたちにするまでがんばるもの。

とはいっても「これ」の選択は、特に理路整然とロジカルにやっているわけではないそうです。できることから順番に、「いま、できること」を最優先してやっていくということ。

たとえばAとBの選択があるとします。そのとき、世の中的にはAを選ぶ人が大半だったとしても、もし自分のできることがBなのであれば、堂々と自信を持ってBをやればいいということです。

■行動する理由を探す人であり続ける

それどころか、もっといえば、いまの自分にできることからはじめる以外に方法はない。著者はそうも断言しています。

だからこそ、いま自分が置かれている状況でなにもやろうとしない人は、たとえどれだけお金をかけ、どれだけ素晴らしい勉強をしたとしても行動に移すことはないということ。

いつまでも貧乏な人は、「もっと勉強したら」「もっとお金が貯まったら」「もっと時間の余裕ができたら」などといろいろ条件をつけ、常に「行動しない理由」を探して一向に動き出そうとはしないもの。

しかし大切なのは、「行動する理由」を探す人であり続けることだといいます。

■やらないことを決めてしまうといい

「いまできること」をいまやらないなら、それは一生やらないに等しいと著者は指摘しています。

でも逆説的に考えれば、「これはやらない」と決めてしまうことは逆によいアイデアだともいいます。

なぜならそうすることで、すべきことが見えてくるから。

投資の回収にしても同じですが、複雑に考える必要はない。著者はそういいます。

判断基準は、「いまできるか」だけだから。

そうはいっても、その判断ができるかどうかが非常に重要なのだといいます。

しかし、どんな状況であっても、「やれるところからはじめよう」という感覚を常に持っている人は、なにごともうまくいく。

それが著者の主張です。

大切なのは無理をすることではなく、「できることをする」こと。そんなシンプルな、しかし大切なことを、本書を実感させてくれます。

(文/書評家・印南敦史)

 

【参考】

※田口智隆(2015)『お金持ちになった人が貧乏な頃からやっていること』フォレスト出版

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