2ヶ月の勉強で法科大学院に合格!マルチ弁護士の「最強暗記術」

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2015.12.02

suzie.20151202

『ずるい暗記術―――偏差値30から司法試験に一発合格できた勉強法』(佐藤大和著、ダイヤモンド社)の著者は、TBS「あさチャン! 」のコメンテーター、フジテレビ「リーガルハイ」「ゴーストライター」など、数多くのメディアでも活躍している“マルチ弁護士”。

いかにもエリートという感じですが、実際には勉強とはほど遠い環境に生まれ育ったのだといいます。

なにしろ子どものころからなにをやってもダメで、高校時代は偏差値30の落ちこぼれヤンキー。

模試の成績も最悪で、二浪の末にギリギリで地方の国立大学に滑り込めたのだというのです。

でも「時間をかけずにラクして合格したい」という思いから、初めて法科大学院の試験を受ける2ヶ月前に独自の勉強法を編み出したところ、約8倍の倍率だという法科大学院試験に合格。さらに2年後には、司法試験にも一発合格したというのです。

しかも、その勉強法はあまりにもユニークです。

なにしろその勉強法は、「参考書を読む→問題を解く→答えを確認する」ではなく、「答えを見る→問題を見る→参考書を読む」ことだというのですから。

■問題は解かずに答えだけを見る

一般的に勉強法といえば、教科書や参考書を読み、おぼえるべきことをノートに書き、問題集の問題を解き、過去問に挑戦するというようなことになるでしょう。

しかし著者は、時間は有限だからこそ、短い時間で早くおぼえたいなら、そうしたやり方を捨てるべきだと主張しています。

そればかりではありません。問題を解く必要はなく、答えだけを暗記すればよいというのです。

ずいぶん突飛な方法ですが、これには理由があるといいます。

■勉強で特に重要なのは過去問!

問題を解こうとすると、まず「できない」という壁にぶつかってしまうもの。しかしそれが挫折感につながり、結果的には「やらなく」なってしまいがちだというのです。

でも問題集には、その解けなかった「答え」が明記されているもの。テストは答えさえ合っていれば合格できるものなので、答えを暗記する。そこからはじめるのが、いちばんの近道だというのです。

そして、特に重要なのは過去問。なぜなら試験対策にうってつけなだけではなく、問題をつくる人も過去問を参考にしているからだとか。

この方法においては答えを暗記することが大切なので、問題と答えを理解しようとする必要はないとすら著者はいいます。

いうまでもなく、ゴールは「理解すること」ではなく、「合格すること」だから。

理解していようがいまいが、受かってしまえばいいという合理的な発想。

もちろん理解しているに越したことはないけれど、きちんと理解しようとすると膨大な時間がかかってしまうもの。だから「理解する順序を変える」わけです。

頼りないような気もしますが、とんでもない。この勉強法には、最初方無理して理解しようとしなくても、継続して勉強するうちに「自然と」わかってくるという利点があるといいます。

しかも暗記なら独学でできるわけですから、独学で誰にでもできるというわけです。

■忘れることを前提にした暗記術

とはいえ、「記憶力に自信がなく、暗記してもすぐに忘れてしまう」という方もいらっしゃるでしょう。

しかし人間とは、そもそも忘れる生きもの。だから、忘れることを恐れる必要はないといいます。

有名な「エビングハウスの忘却曲線」によれば、勉強した20分後に42%忘れ、1時間後には56%、さらに1日後には74%忘れるのだとか。

しかし暗記は、忘れないためにするのではなく、忘れるから必要なのだという考え方。気にせず、忘れることを前提にした暗記術にシフトしていけばよいということです。

■記憶を定着させる「絶対公式」

ちなみに著者にも、教科書を1ページずつていねいに読んでおぼえる勉強法を実践していた時期があったそうですが、なかなかおぼえられなかったのだとか。

しかし教科書や参考書を読む際には、時間をかけず、全ページをパラパラとめくるようにしたところ、その方が効果的に記憶できたのだそうです。

そして、もうひとつ効果的だったのが、朝と夜の「記憶出し入れ術」。その日やったことを夜、短い時間で復習し、翌朝、それをもう一度思い出すだけ。

シンプルな方法ですが、これを日々繰り返すことで記憶が定着し、勉強の効率も上がったといいます。

つまり、「長い時間×勉強量=記憶力」ではなく、「短い時間×回数×勉強量=記憶力」だということ。

これこそ、記憶を定着させる絶対の公式だと著者は記しています。繰り返すことによって、忘れる量を上回る情報を頭に入れておけばよいということです。

なお、この方法論は資格試験、英語、大学受験、入社試験など、あらゆる試験に応用できるといいます。つまり試験を乗り越えたい人にとっては、重要な一冊といえそうです。

(文/書評家・印南敦史)

 

【参考】

※佐藤大和(2015)『ずるい暗記術―――偏差値30から司法試験に一発合格できた勉強法』ダイヤモンド社

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