世界2大幼児教育法「モンテッソーリ教育」10の子育てポイント

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2015.12.05

suzie.20151205

モンテッソーリ教育は、シュタイナー法と並び「世界2大幼児教育法」と称される教育法です。

根底にあるのは、子どもの「敏感期」がどういうものかを知り(→知る)、子どもをきちんと観察し(→見守る)、子どもに適切に声がけ、働きかけをする(→ときどき助ける)という子育てメソッド。欧米で実績のある手段なのだそうです。

『知る、見守る、ときどき助ける モンテッソーリ流「自分でできる子」の育て方』(神成美輝著、百枝義雄監修)は、そんなモンテッソーリ教育を子育てに取り入れるためのコツを紹介した書籍。

3章「『観察→発見→見守る』から始まる、今すぐできる10のこと」から、要点を引き出してみましょう。

■1:観察する

観察の目的は、子どもの「興味の中心」を見つけること。

たとえば電車の名前をおぼえるのが好きだった子は、そこから、駅、地図、そこで働く人など、興味を広げていくもの。

つまり子どもの興味の中心さえ見つけることができれば、そこから広がりを得ることができるということです。

そこで、まずは子どもがなにに本当に興味があるのか、じっくり観察してみることが大切だと著者はいいます。

■2:自由に選択させる

「~しなさい」と親が決めたことをさせるだけでは、子どももやる気を失うもの。そうではなく、大切なのは「選択肢」を与え、判断力を育むこと。

具体的には、小さいうちは「2択」。大きくなるにつれ、選択肢の数を増やしていくといいそうです。

選択するという行動は、考える力につながるもの。なにかの困難にぶつかったときにも、「どうすればいいのだろう」と考えることができるようになるわけです。

■3:見守り、挑戦させる

子どもの方から「手伝って」「助けて」というサインを見せるまでは、大人はじっと待った方がいいのだと著者はいいます。

なぜなら失敗をして、新たなやり方を見つける、もう一回最初からやってみるというようなことを繰り返すことによって、子どもは自分でいちばんいい方法を見つけ出すことができるから。

「教えない教え」によって、やる気と自信、気づきの機会を与えるべきだということです。

だからこそ、子どもの方から「手伝って」「助けて」のサインを見せるまでは、大人はじっと待った方がいいのだと著者はいいます。

■4:ゆっくり見せる

子どもにとって、大人の動きは早送りのDVDを見ているようなもの。普通のスピードでなにかを教えたとしても、まったくついていくことができないのだそうです。

また子どもは、手と耳を同時に働かせることが苦手。口で説明をしながらなにかを教えても、混乱するばかりだといいます。

子どもの動き方を教えるときには、

(1)子どもがわかるように、ゆっくり見せる。

(2)見せるときと聴かせるときを区別する。言葉での説明を同時にしない。

ということを意識すべき。

■5:子どもを待つ

大人から見て、子どものペースが「のんびり」に見えたとしても、子どもは大人が思っている以上に考えているもの。

順番を守ったり、習慣にこだわったりするなど、子どものなかには「厳しい秩序」があるので、そう簡単には進められないということです。

そこで待ち時間は、「考える力」が伸びる時間であると心得ることが大切。

■6:察するのをやめる

お茶がほしいと目で訴えれば、なにもいわなくても用意してあげるなど、子どもの気持ちを察して先回りして動くことが多いのが大人。

でも「察してしまう」ことが、意思を自分で伝える訓練の妨げになっているとか。

知らんぷりをすることも、「伝える力」を伸ばすものであるということ。

■7:ルールを設ける

自由のなかに、ルールを持たせることも大切。

きちんとルールがあり、それを破ると楽しめなかったり、トラブルになったりするということが学べるわけです。

大切なのは、ルールをきちんと伝え、あとは見守ること。

■8:オーバーにほめない

子どもがなにかを「できた」と伝えてきたとき、大人は「やった~。すごいね~」とオーバーにほめてしまいがち。

しかし子どもは何度も失敗してようやくできるようになったので、「これだけ練習したんだから、できて当たり前」「そんなにすごくはない」と思っているのだとか。

しかし子どもは、「ほめられる」より「認められたい」もの。そこで、オーバーにほめずに、認めてあげることが大切だといいます。

■9:共感する

1歳半~3歳くらいまでの子どもは、なんでも「イヤイヤ」というイヤイヤ期。

そんなときの対処法のひとつは、「イヤなのね。でも、いまから○○するからお片づけしよう」というように、“やりたくない気持ち”を受け入れることが大切。

うれしいことも、イヤなことも共感することで、子どもとの心の距離がぐっと近くなり、「チャレンジ精神」が向上するそうです。

■10:失敗させる

子どもは失敗しながら多くのことを学ぶもの。だからこそ、間違っているときに教えてしまうのではなく、あえて失敗を「見せる」勇気が学力向上につながるのだと著者はいいます。

これらはほんの一例で、他にも「知る、見守る、ときどき助ける」ためにおぼえておきたいことが満載。

子育てに四苦八苦している方は必読です。

(文/書評家・印南敦史)

 

【参考】

神成美輝(2015)『知る、見守る、ときどき助ける モンテッソーリ流「自分でできる子」の育て方』日本実業出版社

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