お得なクオカードは1000円分10枚?それとも1万円分1枚?

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2015.12.06

suzie.20151206

『年収500万円で20年働く人 年収1000万円で10年働く人 損しないのはどっち?』(平林亮子著、幻冬舎)の著者は、経営コンサルタントとして活動しながら、大学やセミナー、企業研修等での講師も務めているという公認会計士。

「お金について考えなければいけないと思っていても、なんとなく抵抗があってついつい後回しにしてしまう」

「興味はあるけれど、なにを勉強すればいいのかわからない」

「いろいろ勉強してみたけれど、結局よくわからなかった」

このような声を耳にするたび、「お金に関する基本的な知識を楽しく届けたい」という思いが強くなっていったのだそうです。

そこで本書が生まれたというわけ。とかく難しくなりがちなお金の知識を、ゲーム感覚で身につけられるような構成になっています。

きょうはそのなかから、身近な経済についての2つのトピックスを引き出してみたいと思います。

■1:お得なクオカードはどっち?

コンビニエンスストアをはじめ、店舗によってはドラッグストアや書店などでも利用できるクオカード。300円、500円、700円、1,000円、2,000円、3,000円、5,000円、1万円と種類も豊富なプリペイドカードです。

コンビニエンスストアで販売されているクオカードは、5,000円のカードに70円分、1万円のカードに180円分のプレミアムがつきます。逆に1,000円以下のカードの場合、カードの額面よりも少し高い金額で売られています。

1,000円のカードは、特殊な絵柄のものでなければ1,040円。そのため1,000円のクオカードを10枚購入すると、1万400円になります。もちろん、買いものできる額は1万円。

それに対して1万円のカードは、1万円で売られていて、買いものできる額は1万180円になります。1万円のクオカードを購入すると、1.8%の上乗せがあるということ。

つまり、上乗せ分を考えると、プリペイドカードはなかなかお得なのです。

そして上乗せといえば、同じく無視できないのがデパートの積立てサービス。たとえば毎月1万円を積み立てると、12ヶ月後に13万円分の商品券を受け取れるのだそうです。

デパートによって積立金額や上乗せ分は変わるものの、よくデパートを利用するのであれば、積み立てておくとお得。またデパートの他に、旅行会社でも積立制度を用意しているのだというので、旅行の機会が多い方はチェックしてみるべき。

ところで、すっかり使用頻度が少なくなったテレホンカードにも、意外な利用価値が。NTT東日本の通信料を、テレホンカードで支払うこともできるというのです。未使用のカードに限るなどの条件があるとはいえ、ただテレホンカードを眠らせているだけなのであれば使ってしまってもいいかも。

必要のない積立やプリペイドカードの購入をするとしたら本末転倒ですが、普段からコンビニでたくさん買いものをしているのなら、上乗せ分のあるクオカードを活用すればおトクでしょう。

■2:預金残高がゼロでも使えるカードはどっち?

キャッシュカード、クレジットカード、デビットカードとさまざまなカードがありますが、それらの違いはおわかりでしょうか?

キャッシュカードは、ATMを使って預金口座からお金を引き出すためのカード。

クレジットカードは、ショッピング代金の支払いに利用できるカードで、一定期間の利用額をあとから決済する仕組み。指定した銀行口座から引き落とされるかたちで決済されます。

また、ATMでお金を引き出すことも可能。一般的にキャッシングと呼ばれるものですが、これは預金口座からお金を引き出すわけではありません。いわば借金であり、あとから引き落としによって決済されるということ。

つまりクレジットカードは、決済のときまでに必要な額が用意さえていれば問題なし。預金口座の残高が一時的にゼロであっても、利用することができます。

そして、キャッシュカードとクレジットカードの中間に位置するのがデビットカード。

クレジットカードのように、ショッピングの際の支払いに利用できますが、使ったときに使った分だけ預金口座から引き落とされることに。そのため、預金残高以上の利用はできないわけです。

一時的な残高不足に対応してくれるものや、利用した店舗によって後日決済を行うケースもありますが、基本的には即時に引き落とされますし、分割払いもできないので、クレジットカードのようなローン地獄に陥ることがないわけです。

おもなデビットカードは、銀行とクレジットカード会社が提携して発行しています。

たとえば三菱東京UFJ銀行が発行するVISAデビットなら、VISAカードの使えるお店で利用可能。そして使った分は、その場で三菱東京UFJ銀行の口座から引き落とされます。

なお「J-Debit」とは、日本の銀行のキャッシュカードをそのままデビットカードとして利用できる仕組み。

この場合、J-Debit加盟店では、J-Debit機能を持つキャッシュカードをデビットカードとして支払いに利用することが可能。使った分はその場で、預金口座から引き落とされるのです。

またデビットカードによっては、ポイントやマイルが貯まるものもあるのでお得。なにより、「クレジットカードを持っていると、つい使いすぎてしまう」という方にはいいのではないでしょうか?

このような「身近な経済」に関する話から、住宅ローンや社会保険などの疑問までを幅広く解消できる内容。「いつか知っておかなければならない」ことをクリアにするためには格好です。

(文/書評家・印南敦史)

 

【参考】

※平林亮子(2015)『年収500万円で20年働く人 年収1000万円で10年働く人 損しないのはどっち?』幻冬舎

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