プロが教える「カロリーゼロ」よりダイエット中に適した食べ物

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2015.12.16

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ダイエット中でも、どうしようもなく疲れて身も心もボロボロ、「甘いものが食べたい!」「ガマンなんて無理!」というときもありますよね。

そんなときの対処法を、『やめたい食べグセ』(KKベストセラーズ)の著者、栄養・運動のエキスパートで加圧トレーニング&ピラティス『rinato』代表・森拓郎さんにお聞きしました。

■奥の手は「カカオマス70%」チョコレート

「ストレスで甘いものが欲しくなるのは、ストレスを受けるとコルチゾールなどのストレスホルモンが分泌され、糖質がそのストレスホルモンを抑える働きをするからなんです」と森さん。ストレスで甘いものが欲しくなるのには、理由があったのです。

さらに最新刊「やめたい食べグセ」のなかでは、別のホルモンの影響も指摘しています。

血糖値が上がると、ドーパミンという脳内ホルモンの働きで快感や多幸感を感じるのだそう。「ストレスで気分が落ち込んだ時に甘いものが欲しくなるのは、この働きを無意識のうちに期待している側面もあるのでは?」と森さんは考えています。

そんなときに森さんがおすすめするのはフルーツ類。果糖の甘さである程度の満足感が得られ、カロリーも糖質+脂質の組み合わせが多いスイーツに比べると低めです。

さらにもうひとつ、奥の手として「やめたい食べグセ」のなかで紹介されているのがなんと「チョコレート」。

ただしカカオマスが70%以上のもの、という条件つきです。甘いチョコレートよりも糖質が少なく、脂質であるカカオバターが増えて満足感もアップ。集中力や思考力を高めるポリフェノール、緊張を和らげるテオブロミンも含まれているそう。

どうしても甘いものが欲しいときの強い味方になりそうです。糖質はよいといっても、その際の必要量はほんの少しです。くれぐれも食べすぎには気をつけ、賢く活用しましょう。

■意外と知られていない糖質依存の甘~いワナ

とはいえ、ストレス=甘いものを補給しなければ!という考え方は改める必要がある、と森さん。

「甘いもので糖質を補おう、エネルギー補給しなければ、というのは一種の食べグセです。加えて、甘いものや炭水化物の糖質の方が手軽に摂取しやすいという環境の問題もありますね。甘いものから糖質を摂り続けていくと、行きつくところは糖質依存症(シュガーホリック)です」

「炭水化物(糖質)には強い中毒性がある」という森さん。糖質の多い食生活を続けていると、インスリンの働きで血糖値が下がったときに強い空腹感を感じるように。そこへまた炭水化物(糖質)で空腹を満たすことで、糖質中心の代謝になってしまうのです。

「忘れないでほしいのは、日ごろからタンパク質でエネルギーを増やすよう心がけること。体内で働く糖質は本来、食べた糖質だけでなくタンパク質からも体内でつくることができます。そして、砂糖やフルーツといった吸収の早い糖質はすぐにエネルギーになりますが、その分余りやすくて体脂肪になりやすいのです。タンパク質は必要分だけがエネルギーになり、体内でのエネルギーを調整しやすくもなります。

たとえば100gの糖質と100gのタンパク質、エネルギーは400kcalで同じですが、体のなかで果たす役割は全然違います。糖質はエネルギーになるだけ、いっぽうタンパク質は筋肉や髪の毛になったり、肌を改善したり。糖質を摂る機会を減らしていけば、欲しいと思う気持ちも薄まってきます」

小腹がすいたときこそ、身体にため込んだ脂肪を消費するチャンス。それでも、どうしてもなにかを口に入れたくなったときにはチーズやナッツ、卵といった低糖質で良質のタンパク質や脂質を摂るように心がけるのがよさそうです。

■「カロリーゼロ」でも0kcalじゃない!

甘いものが食べたいとき、つい手が伸びてしまうのが「カロリーゼロ」「カロリーオフ」と表示された商品。

これらについて森さんは「やめたい食べグセ」のなかで、いくつかの数字のマジックがあるので気をつけないといけない、と指摘しています。

ひとつは、「ゼロ」にも「オフ」にもカロリーはある、ということ。100mlあたり5kcal以下で「ゼロ」、100mlあたり20kcal未満で「オフ」の表示が認められているのだそう。

さらに、カロリーを下げるために砂糖の代わりに使われる人工甘味料の危険性にも言及。人工甘味料を定期的、継続的に摂取している人のほうが、そうでない人よりも体脂肪を6倍もため込みやすくなる、というデータも紹介しています。

「ゼロ」や「オフ」といった言葉に惑わされず、自然な食品を正しく摂ることが大切です。

森さんの著書『やめたい食べグセ』には、すぐに実行できる太りにくい食べ方の工夫が多数紹介されています。何気なく続けていた食べ方の怖さに気づくことが、やせる身体づくりの第一歩。努力や我慢より先に、染みついた食べグセを正すことから初めてみませんか?

(文/よりみちこ)

 

【取材協力】

※森拓郎・・・1982年生まれ。大手フィットネスクラブを経て、2009年、自身のスタジオ『rinato』(加圧トレーニング&ピラティス)を東京・恵比寿にオープンし、ボディメイクやダイエットを指導している。

トレーニング至上主義のフィットネス業界に疑問を感じ、栄養学を学び、健康的に理想の身体をつくるための食事指導に力を入れている。著書『ダイエットは運動1割、食事9割』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)は15万部を突破、多数のメディアで注目されている、今話題のボディワーカー。

 

【参考】

森拓郎オフィシャルブログ

加圧トレーニング&ピラティス『rinato』

森拓郎(2015)『やめたい食べグセ』KKベストセラーズ

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