日本人は働きすぎで、休むのが苦手だといわれています。
事実、オンライン旅行会社エクスペディアの日本語サイト、エクスペディア・ジャパンが発表した「有給休暇国際比較調査2015」でも、有給消化率は韓国に続いてワースト2位。日本人の休み下手が明らかになっています。
また、自分がどれだけ有給を持っているか知らない人も多数。しかしその一方で、仕事への満足度は低め……。つらい現状が浮かび上がってきます。
ではアメリカではどうなのでしょうか?
■アメリカは有給消化率ワースト3位の国!
実は、韓国、日本に続いて有給消化率ワースト3位はアメリカです。
もともとの付与日数が16日と少ないので、有給休暇の消化日数は11日と非常に短くなっています。
休み不足を感じている人は、全体の53%で、休みたいと感じている人が39%しかいない日本よりも多くなっています。実際に休めるかどうかは別として、やはり休みたいとは思っているのですね。
■アメリカでは有給に罪悪感あるのは10%
自分の有給日数を知らない人の割合は、日本が圧倒的に多く53%。一方、アメリカは16%。権利意識の高いアメリカでは、労働者の権利である有給休暇が何日あるかは、しっかりと意識されているようです。
アメリカでは、有給休暇に罪悪感がある人はわずか10%。このあたりはさすが労働者の権利をしっかりと意識している国ですね。日本はこちらも多く、18%が罪悪感を持って休んでいるようです。もっと気楽に休んでほしいものですね。
■アメリカでは過半数の人以上が仕事に満足
一方で、仕事に満足している人の割合は53%と多く、多くの人が自分の仕事に満足できているようです。日本の場合は、休むことなく仕事し続けているのに満足度は17%と、悲しい結果になってしまいました。
こうして比較してみると、「仕事は仕事」と割り切っているアメリカ人の姿が浮かび上がってきますね。
ただしアメリカでは、高給取りの人が有給をもらえる一方、有給制度そのものがない職場に務めている人も少なくありません。
長期休暇をとったりしたら、仕事の存続も危うくなってしまう場合も。日本のように毎年20日付与といった権利は一部の人のものなのです。
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「アメリカ人は多く休んでバカンスを楽しんでいる」というようなイメージとは裏腹に、中間層は厳しい労働環境に置かれているようです。日本人は休むのが下手ですが、アメリカ人もそれほど上手ではないようですね。
(文/渡邉ハム太郎)
【参考】