もう一人で我慢しない!モラハラ攻撃から「身を守る」3つの方法

  • LINEで送る
2015.12.24

suzie.20151224

どんな環境のなかにも、「平気で他人を傷つける人」が存在するものです。そういう人は相手が傷つくことを何度も口にし、それでいて平然としていたりするもの。

どういうつもりなのかはともかくとしても、いわれた方はたまったものではありません。

そこで、モラルハラスメント(モラハラ)をする人の傾向を読み解き、その対処法を明らかにしたのが『平気で他人を傷つける人(片田珠美著、KADOKAWA)。

■モラハラとパワハラの違い

とはいえ、そもそもモラハラとはどのようなものなのでしょうか? この点を理解するためには、まず「パワハラ」との違いを確認してみましょう。

たとえば会社で、「お前はダメな人間だ!」「いつ辞めてもいいんだからな!」など罵声を投げかけるひどい上司がいたりします。

そのように、役職や人間関係などで優位に立つ人が弱い立場の人を攻撃し、精神的・身体的苦痛を与えるのがパワハラ。

一方のモラハラは、もっとさりげなく、わかりにくく攻撃を加えること。巧みな言葉によって相手にじわじわと攻撃を加え、落ち込ませたり、感情を逆なでしたりするわけです。

しかし、そんなことが続けば、いわれた方は当然のことながら落ち込んでしまうことになります。落ち込むだけならまだしも、場合によっては心の病に陥ってしまうこともありうるでしょう。

つまり、モラハラをする人の目的はそこにあるわけです。でも、そうだとしたら、被害者の立場としてはなんらかの対処をしておく必要があります。

■モラハラから身を守る方法

モラハラ被害者によくあるパターンとして、「嫌な思いをしているのに、なにもせず、そのまま流してしまう」ということがあるのだといいます。

人間関係に波風を立てたくないというのがその理由ですが、当然ながらそれは得策ではありません。

大切なのは、「感情を小出しにする」こと。とはいってもいきなり感情をむき出しにするわけにはいかないので、できる範囲で「ちょっとだけ感情を出してみる」ということです。

その方法としては、大きく分けて次の3つがあるそうです。

(1)リアクション

(2)質問

(3)反論

それぞれについて、考え方をご紹介しましょう。

(1)リアクション

まず「リアクション」とは、上司や同僚からなにか嫌なことをいわれたとき、いつもよりちょっとだけ大きめに「えっ!」と反応をするということ。

黙って下を向いているだけでなく、ほんの少し行動してみるわけです。

そのためにも、ちょっとしたことでもいいので、なにかしらの感情を出す練習をしてみることが大切だと著者はいいます。

我慢して、自分のなかに感情をため込んでしまうのがいちばんよくないので、なんでもいいからリアクションをし、エネルギーを外に吐き出す意識を持つことが大切だという考え方です。

(2)質問

次の「質問」は、別な表現を用いるなら「聞いてみる」ということ。

たとえば、なにかの会話のなかで悪口をいう人がいたら、「どうしてそんなことをいうんですか?」と質問してみる。決して詰問口調によってではなく、ただ純粋に聞くわけです。

また、「しない」「忘れる」「遅れる」などの“受動的攻撃”を繰り返す人に対しては、「どうしていつも遅れてくるの?」「なんで、それを忘れちゃうの?」と質問してみるのも大切なことだと著者はいいます。

「いつも迷惑しているのよ!」などと感情的にいうのはむずかしく、角が立つ場合もあるので、あくまで純粋に質問することが大切。

そうすることで相手の態度が改善されるとは限らないものの、少なくとも「こちらは嫌がっている」「傷ついている」「迷惑している」というメッセージを発することは可能だからです。

自分自身を守るためにも、関係を改善するためにも、(多少がんばってでも)感情を小出しにすることがとても大事だということです。

(3)反論

最後の「反論」とは文字どおり「いい返す」こと。ただし、ケンカ腰で反論する必要はないそうです。

たとえば、「おまえは遊んでいるだけで給料をもらえるんだからいいよな」などと嫌味をいう上司や同僚がいたとしたら、「別に遊んでいるわけではありません」と、事実を訂正するということ。

いい争うために反論するのではなく、「単純に事実関係を訂正する」という意識を持つことが肝心。

なお、ここでの目的は「事実を訂正すること」以上に、相手にとって「少しめんどくさいやつ」になることだとか。

モラハラをされやすいタイプは、相手にとって都合のいい存在であることが多いといます。つまり、「なにをいっても大丈夫」「どうせいい返してこない」存在だということ。

しかしビシッと「それは違います」「そんなことはありません」と反論していけば、相手の自分を見る目は少しずつでもわかってくるといいます。

実際に、モラハラで悩んでいる方も少なくないでしょう。だからこそ、もしもひとりで思い悩んでいるのであれば、本書からヒントを見つけ出していただきたいと思います。

(文/書評家・印南敦史)

 

【参考】

※片田珠美(2015)『平気で他人を傷つける人』KADOKAWA

関連記事