一定の料金で、好きなものを好きなだけ食べられるビュッフェ形式のレストランは、いつ行ってもわくわくしますよね。
食べることの幸せを噛みしめられる食べ放題。
しかし、ついつい食べ過ぎて太ってしまうことを心配したり、食べ放題に行ったあとに罪悪感が生まれたりするなどということは、誰でも一度は経験があるのではないでしょうか。
実は、食べ放題での罪悪感が、条件によって変わるという研究結果があります。
■罪悪感なく食べ放題を楽しむ方法とは?
コーネル大学の消費者行動研究のエキスパートであるブライアン・ワンシック教授は、「食べ放題の後に罪悪感に悩みたくなければ、より高価な食べ放題を選び、健康的な食事内容を心がけ、金額に見合ったいいものを食べることを意識することが大切です」といいます。
というのも、同じビュッフェでも支払った金額によって、罪悪感の度合いが違うという研究結果が明らかになったから。
これは139人のボランティアを対象に、ニューヨークにある、イタリア料理の食べ放題店で食事をしてもらい、その後の気分などを調査してわかったデータです。
インターナショナル・コンシューマー・ジャーナル・スタディー誌によると、半数の被験者には、フリードリンクつきで8ドルというフライヤーを渡し、残りの半数にはそこからさらに半額になるというフライヤーを渡し、それぞれに食事をしてもらった後でアンケート調査を実施。
すると、半額の4ドルで食事をした人の方が、食べ過ぎの項目に多くチェックし、さらに罪悪感や、肉体的な不快感があったという結果が出たのだそうです。
一方、同じだけの量を食べた人でも、8ドル支払ったグループに、それほどの罪悪感や不快感に悩む人はいなかったという結果が出ています。
■実験結果で明らかになった消費者の心理
人間の心理として、値段が安ければ安いほど、その期待値は低くなります。つまり、高価なものに対しての期待が初めから違うので、それだけ味わって食べるなど、食べ物の価値への意識が違います。
同じ消費量で、同じ味でも、食べる時の気持ちによって満足度も変わるもの。よく噛んだり、味わったりして食べる方が、より満足感を感じることができ、不快感に悩まなくて済むのです。
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せっかくの楽しい食事の時間ですから、金額だけにとらわれず、満足感の高い健康的な食事を心がけたいものですね。
(文/hazuki)
【参考】