3人に1人の子どもは胎内記憶がある?生まれ変わりを科学が解明

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2016.01.07

hitowa

「胎内記憶」という言葉、耳にしたことはありますか?

「ママのおなかのなかは、あったかくてオレンジ色だった」とかいうアレです。ここ何年かで、マスコミなどを通じて、胎内記憶を語る子どもの存在は、ずいぶん知られるようになりました。

ところで、いくら子どもはかわいくても、子育てが一筋縄ではいかないことに、産後初めて気づかされるママは多いのではないでしょうか。肉体的にはもちろんですが、精神的にしんどいことも多いもの。

もし、子どもが胎内での記憶を語ってくれる、もしくは自分を選んで生まれてきてくれたと知ることができたら、子どもを育てる意味が少しわかった気がして、楽になるような気がしませんか?

『人は生まれ変われる。前世と胎内記憶から学ぶ生きる意味』(池川明・大門正幸著、ポプラ社)は、胎内記憶を出産や子育てに役立つツールとして捉え、現場で活用している医師の池川明さんと、「生まれ変わり」を科学的に研究する大学教授の大門正幸さんとの貴重なコラボ本です。

医療現場と科学の両方の立場から胎内記憶が語られた本は、いままでになかったのではないでしょうか。さっそくご紹介しましょう。

■胎内記憶を語ったことがある子どもは3人にひとり

胎内記憶というと、オカルトのようだと拒否反応を示す人もいるかもしれません。

けれど、胎内記憶だけでなく、過去生や、中間生の記憶を語る子どもが実在することは、どうやら間違いないようです。池川さんの行った調査によると、胎内記憶を語ったことのある子どもは、全体の33%。つまり3人にひとりということになります。

偶然から胎内記憶のことを作文に書いた子どもに出会った池川さんは、そのあまりに具体的な描写に驚き、胎内記憶について本格的に調べる気になりました。

その結果、空想にしてはリアルすぎることを語る子どもたちとさらに出会い、「胎内記憶や中間生記憶を持つ子どもはいる」と確信するに至ったといいます。

医学の世界では、胎児も新生児も記憶力や思考力が未発達な無力な存在だとされているそうです。しかし、「記憶があるということは、生まれる前の赤ちゃんにも感情や意識がある」、つまり「心があるということ」です。

そこで池川さんは、自らの産科医としての半生を振り返りました。果たして、自分は赤ちゃんの人格を尊重してきたのかと。そしてそのとき以来、赤ちゃんや患者さんの心に寄り添う産科医になろうと決心したそうです。

■唯物論者が生まれ変わりの研究をはじめたきっかけ

本書のもうひとりの著者である大門さんは、若いころは筋金入りの唯物論者で、大学の教え子に愛とはなにかと聞かれ、「生物が子孫を残すために体に仕組まれたメカニズム」なんてクールに答えていたとか。

それが、自身が親になり、親友の死を経験する中で、人知を超えた大いなる存在や魂というものをいつしか感じるようになっていったそうです。

そして、心の科学を研究する途上で、死後の生命の生まれ変わりの可能性を調べるようになったというのです。

もともと、「生まれ変わり」という言葉は、日本人同士の日常会話に出てきても違和感がそれほどありません。亡くなったおじいさんに孫がよく似ていたら、「この子はおじいちゃんの生まれ変わりかもしれないね」なんていったりしますよね。

ただ、それが事実かどうかなどを含めて、きちんと研究した日本の学者は今までほとんどおらず、大門さんが「自分がやるしかない」と決心するには、それほど時間はかかりませんでした。

その後、胎内記憶の池川さんの発表した過去生を語る子どもの事例を知り、池川さんにさっそく連絡を取ったそうです。

■赤ちゃんとのコミュニケーションで子育てが楽に!

池川さんが「心を見る医療」を心がけるようになって、気づいたことがあるそうです。

それまで、一定の割合で、出産時の大きな病院への救急搬送は起こっていましたが、「(出産を)赤ちゃんの意思に任せるようになってからというもの、その割合が減り、安産が増えていた」というのです。さらには、「おかあさんにも赤ちゃんとコミュニケーションを取ることを勧めると、マタニティーブルーになる人も減って」いったのだそうです。

このことに、池川さんは、救急隊員の人に指摘されて気づいたといいます。

また、こんなエピソードも紹介されています。

子どものやることに腹が立って、子育てを負担に感じていたおかあさんが、子どもに「ねえ、どうして生まれてきたの」と聞いてみたところ、「おかあさんをしあわせにするため」というのが子どもの答えだったというのです。それからは、子どもの言動を一歩引いて客観的に見られるようになり、子育てに余裕が生まれたそうです。

池川さんは、「そのメカニズムは、いまの段階では科学的には説明できないかもしれませんが、生まれる前に豊かな世界が広がっているんだと感じられると、出産も子育ても楽になるようです」と語っています。

なによりも、池川さんの胎内記憶についての考えは、全国のおかあさんたちから絶大な支持を受けているとのくだりを読み、出産や子育てが単なる作業ではなく、心を必要とする営みなのだとあらためて気づかされました。

「胎内記憶」について、信じるも信じないも個人の自由ですが、もしもそれを知ることで出産や子育てにポジティブに向き合えるようになるのなら、知っておいて悪いことではありませんよね。

また、まだ子どものいない人には、自分の親との関係を見直すきっかけになる一冊です。

(文/Kinkiii)

 

【参考】

※池川明・大門正幸(2015)『人は生まれ変われる。前世と胎内記憶から学ぶ生きる意味』ポプラ社

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