誰かに褒められたい?自分の感受性の傾向がわかる「5つの質問」

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2016.01.24

suzie.20160124

ご存知の方も多いと思いますが、『一生モノの超・自己啓発 京大・鎌田流 「想定外」を生きる』(鎌田浩毅著、朝日新聞出版)の著者は、京都大学の人気火山学者であり、多くのビジネス書、自己啓発書を大ヒットさせてきた実績も持つ人物。

そんな著者がこれまでに書いてきたビジネス書は、地球科学者の立場から、理系的発想に基づいたものだったといいます。

■人生の“揺れ”とうまくつきあうべし

なにやら難しい表現ですが、重要なカギは、科学の本質が「予測」と「制御」であるという点。

たとえばボールを空中に向けてある角度で投げたとしたら、「どのような放物線を描いて。どこに落下するのか」についての見当がつくものです。

それをさまざまな自然法則から導き出すのが「予測」であり、予測した地点に落ちるように投げる力や角度を調整するのが「制御」。

「理系的な発想のビジネス書」の根本にあるのも、この「予測」と「制御」。そんな確信があったからこそ、著者は数多くの名著を生み出せたのだということ。

ところが、そんな考えの重心が、ここにきて変化しているそうです。

2011年の東日本大震災と、2014年の御嶽山の噴火、科学の限界を突きつけられる事件を立て続けに経験したことで、「現実では、ときに予想外のことが起き、まったく制御不能の陥ることがある」という思いが強くなったというのです。

そして結果として、自分が説いてきた「予測」と「制御」をもとにした考え方に疑問を感じるようになったともいいます。

仕事や人生をコントロールできると考えるのは、人間のおごり。それどころか本当は、仕事や人生の“揺れ”を認めたうえで、「うまくつきあっていく」ことを考えた方がよいのではないかというわけです。

つまり本書ではそのような考え方を軸に、「ビジネス書がもたらす多数の功罪を知り尽くした上で、よりよい幸せへの道しるべ」を記しているわけです。

そのなかからきょうご紹介したいのは、自分の体の声を聞きたいときに便利な「5つの質問」。

これらを自問自答したときに心が反応したなら、そこで自分の感受性の傾向がわかるといいます。

感受性は体癖(たいへき:感受性の癖を表す概念)と密接に関係しているため、自分に対してこれらの質問をすることによって、自分の体癖をもつかむことができるというわけです。

■自分の感受性の癖がわかる5つの質問

(1)自分は誰かに褒めてもらいたいのか

褒められれば誰でもうれしいですし、けなされれば悲しくなるもの。特にその傾向が顕著な人は、毀誉褒貶(褒めたりけなしたりすること)が感受性の中心である上下型(1種・2種)の体癖かもしれないそうです。

上下型の人は、頭で考えるのが得意なタイプ。だからこそ、「どうも理屈に合わなくて嫌だ」とか「考えたら、なんとなくうまくいきそうな気がしてきた」という結論が出たら、それに従うことが賢明。

一方、2種の人はイメージ先行で、必ずしも厳密な論理に基づいて判断しているわけではないものの、やはり納得感を大事にするのだとか。

(2)自分はそれが好きなのか、嫌いなのか

体の声を聞くときにもっともイメージしやすいのが、この質問に対する反応。なぜなら「好きか嫌いか」「楽しいか楽しくないか」という感覚は、集中しなくても比較的簡単に自覚できるから。

この質問に対し、他の価値基準に優先して「好きならやる」「嫌いならやめる」と判断するのは、左右型(3種・4種)の体癖を持つ人。

どちらも感情が豊かですが、3種の人は感情が外に向かい社交的。4種の人は内向的で、感情の豊かさが外からは見えにくいそうです。

(3)これは得なのか、損なのか

「これをやると得をする」と聞くとやる気が湧いてくるという人は、前後型(5種・6種)の体癖。

前後型が前かがみの姿勢が特徴で、利害損失の感受性が強いタイプ。得なら積極的になり、そんなら気持ちがさめてしまい、体の反応も鈍くなるそうです。

そして前後型は行動力があるのも特徴。特に5種の人は行動しながら考えるのが好きで、みんなと一緒に騒ぐことを好むのだとか。

対して、ひとりを好むのが6種。胸にロマンを秘めており、激しい変化が起きて混乱した状況でも冷静に行動できるといいます。

(4)自分は誰かに勝ちたいのか

勝ち負けを気にする人は、ねじれ型(7種・8種)の人に多いのだとか。どちらも緊張感のある場面になると力を発揮し、逆境にも強い性質を持っているそう。

7種はがっしり型で攻撃的、8種は闘争心が強いものの、心のなかでひっそり闘志を燃やすところが特徴的。

(5)自分はまわりに貢献できているのか

この質問に対して体が反応する人は、愛憎の感受性が強い開閉型(9種・10種)。開閉型は愛情が豊かで、自分よりもまわりのことを優先するのだといいます。

9種は極端なところがあり、他人への愛情が強い一方、裏切られるといつまでも執念深くおぼえているのだとか。

一方、10種の愛情は寛容的。親分肌のところがあり、くるものは拒まず、去る者は追わずというスタンス。裏切られても、ショックをあまり引きずることはないそうです。

開閉型の特徴に心当たりがある人は、仕事をするとき全体像を見る癖をつけるといいと著者はアドバイスしています。

これらが、自分の感受性や体癖を知るのに効果的な質問。活用し、さらに本書の内容を深く咀嚼することで、新たな価値観を身につけてみてはいかがでしょうか。

(文/書評家・印南敦史)

 

【参考】

※鎌田浩毅(2015)『一生モノの超・自己啓発 京大・鎌田流 「想定外」を生きる』朝日新聞出版

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