女の子がおねだりするのは、6歳のときには「お人形セット」、8歳のときには「お菓子作りグッズ」、10歳には「かわいい靴やカバン」、13歳になると「メイク用品」。
でも男の子がおねだりするのは、6歳でも8歳でも10歳でも13歳でも、ずっと「ゲーム」……。
そんな「男女の根本的な違い」を、イラストを交えながらユニークに紹介しているのが、『おとこ心がわからない女、おんな心がわからない男』(斉田直世イラスト・文、栫井利依監修、サプライズBOOK)。
男女関係の悩みの多くは、相手の気持ちがわからないことに原因があるもの。本書では心理カウンセラーの監修のもと、男女の根本的な性質の違いや対処法についてわかりやすくまとめています。
いくつかをご紹介しましょう。
■1:男性は1つのことしか考えられない!
女性は「家庭を守る」ことを長年社会的な役割としてきたため、小さいころからおままごとなどを通じて常に相手の考えを読み取る訓練をしてきました。そのため、人の行動やしぐさに敏感で、あらゆることを気にかけ、よく観察しています。
それに対して男性は常に、一度に1つのことしかできません。それは、「原始より狩りに出る性のため、ひとたび獲物に狙いを定めると必要のない情報は視界に入れないことからきている」と本書では分析されています。
つまり、女性にとっては多方面に意識を向けるのは当然のこと。でもそれを男性に求めるのは、ちょっと酷なのかもしれません。
■2:男性は女性の買いものが理解できない
買いものの場面でも、男女の違いは如実に表れます。一度に1つのことしか考えられない男性は、「あの商品が欲しい」という目的を持って買いものに行きます。
それに対して女性は、特に目当ての品物がなくても、ぶらぶらとお店を巡って、買いものをするという行為自体を楽しみます。
しかし、男性にはその楽しみがほとんど理解できません。なので、女性の買いものにつきあっているうちに、「なんてムダな時間を過ごしているのだろう」と、イライラしてしまうのです。でも、イライラしている人と買い物をしても楽しくありません。
そこで、ショッピングで彼を不機嫌にさせないためには、「○○分後に集合しようよ」と提案して別行動をしたり、「ごめんね、あと15分だけいい?」などと具体的な数字を伝えて待っていてもらったりすることが効果的なようです。
もちろん、提案した時間はしっかりと守ることが重要。さらに、待っていてくれた彼の器の大きさをベタ褒めすると、まんざらでもなくまた買いものにつきあってくれる――そんなテクニックも紹介されています。
■3:男性に浮気されたら1ヶ月悲しむべし
男性は、つきあっている女性が自分に惚れていると安心しきって、浮気に走ることがあります。女性としてはもちろんショックですよね。「裏切られた」「私に魅力がないってこと?」「相手はどんな人なの?」と、さまざまな心の声が一気に押し寄せてきます。
そんなときには、1か月ほどしっかり落ち込むことをこの本では勧めています。無理に冷静になったり元気になろうとしたりせず、できれば相手とは少し距離を置いて、悲しみに身をゆだねるのです。
すると、1ヶ月もすれば心の免疫力が回復してきます。身体のケアをして自分をいたわりながら、そこではじめて相手と話し合い、今後どうするかを考えるといいそうです。
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本書では30項目にわたって、場面ごとに男女の違いをわかりやすく提示。テレビなどでも活躍している心理カウンセラー・栫井利依さんが解説を担当しており、違いの根拠が理解しやすい構成になっています。
相手との違いを知ることで、自分自身を知る手がかりにもなりそうです。
(文/宮本ゆみ子)
【参考】
※斉田直世・栫井利依(2015)『おとこ心がわからない女、おんな心がわからない男』サプライズBOOK