7年間で750世帯が片づいた「アドラー流お片付け」6ステップ

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2016.01.26

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『あなたのお部屋がイライラしないで片づく本』(かんき出版)の著者・丸山郁美さんは、ストレスを持たずに片づける方法を考案しました。それは、アドラー心理学のエッセンスを取り入れた片づけ術。

丸山さんは東京在住の主婦。2013年に、サンケイリビング新聞社主催の主婦の技を競うSHUFU-1コンテストで準グランプリを受賞した片づけの達人です。

思い通りに片づけられず、ストレスを抱えていたのに、アドラー心理学を取り入れた片づけ術を実践したところ、きれいに片づけられるようになったというのです。

以後7年にわたり、750を超える世帯で「アドラー流お片づけ」のレクチャーやカウンセリングをされています。

それはどんな方法なのでしょうか?

■アドラーマインドを取り入れる

アドラー心理学とは、オーストリア出身のアルフレッド・アドラー(1870-1937)が創始した「個人心理学」のこと。

「すべての悩みは対人関係の悩みである」とし、人は過去の原因によって突き動かされるのではなく、目的に沿って生きていると「目的論」で考えます。

つまり「なぜあの人は怒りっぽいのか」と考えるとき、アドラーは「怒っている人は、怒っている人独自の目的を達成するために”怒る”行動をとっている」と見るのです。

本書では、「イライラや劣等感などの不快な感情こそ、より快い状態=目的を叶えるエネルギーになる」というアドラーの主張から、片づけられない自分にイライラするのではなく、不快な感情を自分のなりたい姿や、したい行動、いわゆる目的のための意識に変えると、自分が思うように叶うと説いているわけです。

たとえばモノが多くて散らかっている場合。捨てたり減らしたりすることばかりを考えるのではなく、「どういうモノといかに暮らしていくか」を考えるのだということ。

気持ちをこう切りかえ、「イメージ」「整理」「収納」「片づけ」「掃除」「見直し」という6ステップを踏んで片づけると、ストレスなく部屋を片づけられるというのです。

■アドラー流お片付け6ステップ

(1)行動を「イメージする」

「普段、なにをしているときにいちばん幸せを感じるか」「この部屋で何をしたいのか」をイメージします。既成の価値観にとらわれず、「本当にしたい行動」にアプローチすると、部屋をどう片づければ心地よい部屋になるのかが判ってくるのだといいます。

なかなかイメージできない人は「イライラ・ポイント」リストを作成し、部屋の間取りを描いて、「机の上に書類が山盛り」「家電の取扱説明書があり過ぎて面倒」など不快だと思うポイントを書き込んでみましょう。

すると、「机の上はすっきりしたい」「家電の取扱説明書は探しやすくしたい」など、本当にしたい行動が見つかるそうです。

(2)全部出して分けて減らして「整理」する

具体的なイメージができたら、次は整理。ポイントは、出して、分けて、減らすこと。また収納のスペースの大きさを知るためにも、全部出して仕分けします。ルールはなく、自分の価値観に沿ったやり方でOKです。

クローゼットの整理の場合、洋服を捨てたくないなら、その気持ちを大切にすればいいということ。着ないけれど取っておきたい服は、自分が「快」と「不快」のとどちらの感情なのかで判断し、「不快」なモノを減らすようにします。

こうすると、「思い切って処分した」というような感情はなくなるもの。大事なのは、捨てることではなく「大切なモノといかに仲よく暮らすか」を考えることだといいます。

(3)「収納」する

次は収納。収納家具やグッズを買う前に、整理されたモノの定位置を決めます。行動イメージに沿って、どこになにを置くかを考えるのです。

モノの定位置を決めるときも、アドラー心理学的に、自分を主人公として捉えます。既成の価値観でなく、自身の行動を考え、「なにをどう置くのが自分に適した収納なのか」を考えるのです。

収納方法は次の3パターン。

1.引き出し収納・・・立てる、仕切る、重ねない

2.棚の収納・・・高さ調整可能に、棚は増減自在に、奥高く手前は低く

3.吊るす収納・・・1フックにかけすぎない、洋服は1ハンガー1着

モノの収納は、このいずれかに当てはめてみると、すっきりするといいます。

洋服の収納の場合なら、「たたむ」「棚に並べる」「吊るす」、どの収納が便利か、自分に合っているか考えてください。避けるべきが床置き。どうしても収納場所がない場合は、整理してモノを減らすか、収納グッズや家具で工夫しましょう。

(4)「片づけ」のポイントは「使ったら戻す」

片づけで大切なのは、「使ったら戻す」こと。余計なことは考えず、「使ったら戻す」ことを習慣化するのです。

一緒に掃除する必要はなし。なぜなら掃除しながら片づけると余計な動きが多くなり、かえって疲れて嫌になってしまうから。「片づけ」と「掃除」の時間は別々に分けて行うことが、片づけを楽にするポイントだということです。

著者は、「使ったら戻す」片づけの時間を寝る前にとるそうです。所要時間は5分~10分で、「リセットタイム」と名づけて習慣化しているそう。毎日が無理なら、休みの日にまとめてもOK。ストレスを感じない方法でやればいいといいます。

(5)「掃除」も1日1回できれば十分

「片づけ」と「掃除」は、それぞれの時間帯を分けた方が楽。著者は、「片づけ」は夜、「掃除」は朝早く家族が起床する前に済ませるといいます。

1日1回どこかで「リセットタイム」を持てばOK、「掃除」も1日1回できれば十分。一人暮らしや共働き家庭では、休みの日にまとめて掃除するだけでもいいそうです。

普通に生活していれば、どんな人の部屋でもモノが増えたりするもの。ずっときれいな状態をキープすることに躍起になる必要はないといいます。

(6)「見なおし」でライフスタイルの変化に対応

一度は片づいても、生活の変化で片づかないときがやってきます。そこで一定の期間を決めて、定期的に「片づけシステム」の見なおしをします。子どもがいる家族は半年ぐらいで、ライフスタイルが確立されている一人暮らしは2~3年のサイクルで。

具体的にはステップ1の「イメージする」に戻るのです。ライフスタイルが変化するたびに、システムづくりの腕は上がり、より心地よい理想の暮らしになっていくはず。

「アドラー流お片づけ」は、無理のないサイクルで6つのステップを順番にくるくる回していくだけ。アドラー心理学はちょっと難しいかもしれませんが、参考にできるところは多々あります。

(文/森美奈)

 

【参考】

※丸山郁美(2015)『あなたのお部屋がイライラしないで片づく本』かんき出版

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