子どもをたくさん産むと老化が遅れる?衝撃の研究結果が明らかに

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2016.01.27

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子どもの多い女性に対して、育児に疲れ切って、老け込んでいる姿を思い浮かべる方も少なくないかもしれません。

たしかに育児は重労働ですから、小さい子どもが増えるほど、母親の体への負担は大きくなるもの。しかし最近の研究では、子どもをたくさん産んでいる女性の方が、生物学的に老化が遅いという研究結果が出ました。

ギネス記録によると、世界で一番たくさんの子どもを産んだのは、1700年代のロシアで農民をしていたバレンティナ・ヴァッシュリーブさんです。

40年に渡り、なんと69人を出産! さぞ体に負担がかかったのではないかと思いきや、当時としては長生きの74~75歳までご存命だったそうです。

もしかして、たくさん出産したことが元気の秘訣なのでしょうか?

■出産した子どもの人数と老化の因果関係

カナダにあるサイモンフレーザー大学の研究チームが、グアテマラの女性75人を対象に、出産した子どもの数と女性の老化の度合いに関連があるかを調査しました。

まず行ったのが、それぞれの女性のテロメア(染色体末端部位)の長さを調べること。テロメアの長さは「老化の指標」といわれていて、その末端のDNA鎖を調べれば、細胞がどれくらい老化しているかがわかるというのです。

調査チームは頰の内側から綿棒を使って、唾液とDNAを採取。その時の調査から13年後に、二度目の採取を行いました。テロメアの長さと子どもの数に相関関係があるかを調べたのです。

すると、たくさん子どもを産んだ女性ほど、テロメアが長いことがわかり、子どもの数が多いほど老化が早まるという説とは反対の結果となりました。さらに、子どもが多いと老化が遅くなるのには2つの要因があることがわかりました。

■子沢山だと老化が遅いと考えられる要因

一つ目の要因は、女性ホルモンであるエストロゲンの影響です。エストロゲンには強い老化防止作用がありますが、女性の妊娠中には、体内のエストロゲンのレベルが著しく上昇するのです。

だから、何度も妊娠、出産することで、エストロゲンの影響からテロメアが短くなるのを防ぎ、母親の細胞の老化を防いでいる可能性があるということ。では、たくさん子どもを産めばみんな老化が防げるのかというと、そう単純でもないようです。

二つ目の要因は、調査対象となったグアテマラの女性たちの多くが、友人や家族から育児サポートを受けるのが当たり前になっている地域の出身だということでした。

そのため、育児サポートが受けにくい地域の女性より多くのエネルギーを、健康を維持することに注ぎやすいのです。日本のように核家族化が進み、あまり近所づきあいもなくなってきている環境では、同じようにはいかないかもしれません。

お母さんが健康で若々しくいるためには、子どもの人数だけではなく、周囲から子育てのサポートを得られることが重要なポイントのようです。

たとえば、実家が遠方の女性は頼る人がいないため、「自分一人でがんばらなきゃ」と思うかもしれません。でも、公的な制度で利用できるものは多いのです。

多くの地方自治体には、「保育ママ」や「ファミリーサポート」などの制度があります。公的な制度で、ベビーシッターよりも低料金で、安心して子どもを預けられる場所が用意されているのです。

子どもが多くても、周囲からのサポートを得ながらゆとりを持った子育てができるはず。この研究結果は、周囲と協力しながら育児をすることの大切さを教えてくれています。

(文 /スケルトンワークス)

 

【参考】

Having more children could slow rate of aging: new search-metronews.ca

Most prolific mother ever-Guinness World Records

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