エステティシャンが「はじめは週2回来てくださいね」という理由

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2016.02.06

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年末年始に食べ過ぎた上に、ここのところの寒さで縮こまってしまって運動不足になったら、いつのまにかブクブクの身体に……。

「これは大変!」と、この時期、春に向けてエステに通う女性も多いことでしょう。でもエステに行くと「最初のうちは週2回来てくださいね」っていわれることがありませんか?

「なによそれ、セールス? そうやって無理やり通わせようとしていない?」なんて思ってしまったのは、筆者だけではないはず。でもそれにはちゃんと理由があるのだと、横浜市で隠れ家エステサロンを営む酒井晴美さんが教えてくださいました。

■人の血液は新幹線と同じ速さで流れている

人間の体の中を流れる血液の量は、男性では体重の8%、女性では体重の7%といわれています。血液は心臓から勢いよく押し出され、全身に栄養や酸素を運んだのちに各細胞から老廃物を回収して、また心臓に戻っていきます。

酒井さんによると、この1週の速さは約50秒。つまり体重が45kgの女性なら、3.15kg≒3.15リットルの血液が、たった50秒で身体を1周しているんですね。これは新幹線と同じくらいの速さです。

一方、血液で回収しきれなかった老廃物はリンパ管で運ばれますが、酒井さんによるとこちらの速度は1分間で約24cm。血液に比べて随分ゆっくりした速度で流れていることがわかります。

■自己流ダイエットをセルライトが邪魔する

酒井さんのエステサロン『サロンプラナリア』は、セルライトケアを得意としています。

それで、セルライトについて「簡単にいうと脂肪細胞が肥大して、まわりに血液やリンパで運びきれなかった水分や老廃物がついたものがセルライトです。これによって血液やリンパが圧迫されてさらに流れが悪くなり、冷えやむくみの原因になってしまいます。冷えることでさらにセルライトが増殖し、ボコボコと皮膚を押し上げます」と解説していただきました。

しかもこのセルライトは、運動や食事制限では取れないものなのだとか。自己流ダイエットでなかなか結果が出ない人は、このセルライトが邪魔をしていることが多いようです。

「セルライトケア」というのは、つまり、機械や人間の手によるマッサージで、脂肪細胞の周りに溜まってしまった老廃物を物理的に流す作業なのです。

■ケアしても人の身体は4日で戻ろうとする

そのため、エステサロンでセルライトケアをしてもらうと、その日はむくみが解消されて、脚やおなかがほっそりスッキリしたように感じるかもしれません。しかし、残念なことにここで「ホメオスタシス」という人間の生理反応が働いてしまいます。

酒井さんは、「人間の身体は、なにか変化があると、それまでの身体に戻ろうとしてしまう作用があるんです。ずっとセルライトがついて老廃物が溜まってしまっていた人は、せっかくサロンで老廃物を押し流しても、身体が自然と元の状態に戻ろうとしてしまうんですね。ですから、施術され慣れていない方、とくに初めての方だと、ほっそりスッキリした状態は4日が限度だと思うんです」と言います。

そこで、身体が元の状態に戻りきる前にまたセルライトケアをして、少しずつ効果を安定させていこう、というのが、エステティシャンのいう「はじめのうちは週2回来てくださいね」の真意なのだとか。

「とはいえ、お仕事などでみなさんお忙しいから、週2回通ってくださいといっても難しいのはよくわかります。次の施術までできるだけ状態をキープできるように、ご自宅でも毎日マッサージをしたり、体型補正下着を着用するなどすれば、よい状態を少しでも長持ちさせることができますよ」(酒井さん)

なるほど! エステティシャンが「はじめは週2回来てくださいね」というのは、決してセールスが理由ではなかったんですね。

ときには専門家に身体をゆだねて、自分の身体とじっくり対話する時間を持つのもいいかもしれません。

(文/宮本ゆみ子)

 

【取材協力】

※酒井清美・・・横浜市金沢区の古民家エステ『サロンプラナリア』オーナー&セラピスト。股関節周辺をほぐすことによって身体全体の調整と心身のバランスを整える「股コリ」ケアの日本初のサロンに、2015年11月に認定された。

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