人生は人間関係が9割!いい関係を築く4つの心得と3つのルール

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2016.02.13

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人間関係で悩み、落ち込んでいる人にお薦めなのが、『「心を軽くする超戦略的“人間関係”論」万年補欠の僕が17年間生き残れたワケ』(小田幸平著、KKベストセラーズ)です。

著者は元プロ野球選手の小田幸平氏。2014年までの17年間にわたって読売ジャイアンツ、中日ドラゴンズの選手でありながら、現役時代は一度もレギュラーになれず補欠。

しかし、首脳陣から守備と巧みなリードを高く評価され、ムードメーカーとしてチームを盛り上げる存在に。そして、落合博満、山本昌、桑田真澄ら一流監督や選手から信頼され続けてきた人物です。

なぜ彼は、平均寿命8~9年と言われるプロ野球の厳しい世界で、17年間も生き残ることができたのでしょうか?

その秘訣は、超戦略的「人間関係」論にあったといいます。

本書では、「人間関係」力を磨き、他の選手にはない、強さを身に着けた著者の人間関係論を紹介。人生をハッピーに生きるために必要なトレーニング、心得、テクニックを伝授しています。

小田流「人間関係」論のなかから、彼が定めている4つの心得と3つのルールをご紹介しましょう。

■人間関係を築く4つの心得

[心得1]「人間関係」は全員と築かなくてもいい

人間関係を大事にしなさいといわれると、「気の合わない人と話さなきゃいけない」と思いがち。しかし、そうではないと著者はいいます。

例に挙げているのは、引退直前、独立球団からのオファーのエピソード。自身は「プレーイングマネージャーとして、強いチームを作りたい」と思うと同時に、17年間の経験と実績を生かすことを考えていたそうなのです。

しかし交渉を重ねるうち、手の平を返した相手の態度に「裏切られた気持ちになった」と愕然とし、オファーを断ったといいます。

そしてそんな経験に基づき、こういう態度の人と我慢してつきあう必要はないといい切ります。人間関係を大事にすることは、無理して誰とでもつきあうことではないということ。

[心得2]常に一番を目指せ

プロ一年目のとき、周囲の選手たちのレベルの高さに打ちのめされ、自己嫌悪に陥りながらも入ったからには一番を目指そうと考えたそうです。

一番になるためには、どんな人とどんな人間関係を築いていくべきなのかを考え抜き、一流と呼ばれる人たちと話をし、相手を知り、自分を知ってもらう必要があるといいます。

「一番を目指す意識」は、自分がどういう人と人間関係を築くべきか、それをどう磨いていくべきか、ということを考えるきっかけとなるもの。常に一番を目指そうとする姿勢が大事だというのです。

[心得3]3つの「ない」を心がける

(1)第三者は関係「ない」

プロ野球界では「マスコミは信用するな」といわれているそうですが、そうした周囲の意見を鵜呑みにせず、記者たちに丁寧に対応し、よい関係を築くようにしたそうです。第三者の意見や常識は自分で判断して、結論を出すことが必要だということです。

(2)見た目は関係「ない」

見た目が怖い、理屈っぽい、暗そうなど、組織には周りから敬遠されがちな人間がいるものですが、見た目は関係「ない」と著者は断言します。

「見た目の評価というのは、人から伝え聞くものや、周囲が醸し出す空気が生んだものだったり、その人自身のことを知らない段階で決めつけてしまっているもの」。だからこそ、まずはその人の懐に飛び込むべきだという考え方。

(3)年齢は関係「ない」

プロ野球は年功序列の縦社会で、年齢が年上のほうが先輩。だからこそ年齢によって関係が決まってしまう上下関係の厳しい社会だということですが、著者は、先輩風をふかさないようにやってきたとか。

年下の阿部慎之助との関係を例にとり、「リスペクトの関係があれば、年齢など関係なくつきあっていける。年齢を気にして、人間関係に縛られていてはお互いを認め合うことはできません」といいます。

[心得4]一言を大事にする

プロ1年目、ジャイアンツ春季キャンプで、当時のエース、桑田真澄氏からいわれた一言が野球選手としての17年間を支えたそうです。

「ボールを受けてくれてありがとう。君、キャッチングうまいね」という言葉が、大きなモチベーションになったというのです。この経験を踏まえて、自分の一言で後輩たちが自信をつけてくれるかもしれないと、新人選手が入ってきたら、自分から声をかけるようにしたとのこと。

■人間関係づくりの3つの戦略的ルール

著者はチームメイトと仲よくなる、苦手な人と行動を共にするなど、人間関係づくりのために3つのルールを決めて行動したといいます。

[ルール1]3回ルール

人間関係を構築できる人と会う回数を3回と決め、3回会う間にテーマを設定するというもの。つまり、3回会うことができれば、その人が自分とどう付き合おうとしているのか、良好な関係を築けるのがある程度判断できるというのです。

テーマを設けるとは、1回目は「聞く」。初対面ですから相手の話を聞き、印象付けます。

2回目は「話す」。1回会った人と、次の2回目に会った時に、1回目の話を踏まえて話すのです。著者は1回目に会った後、趣味や出身地、利き腕、クセなど、その人がどんな人だったかをメモし、パーソナルデータをつくるそうです。

3回目はノープラン。ただし、1回、2回目にどんな話をしてきたのか、パーソナルデータを見て復習しておくことが大事。

[ルール2]50:50ルール

たとえば100人のうち、50人が自分のことを好き、もう半分の50人は嫌いだとすると、多くの人は嫌われている50人を意識し不安になってしまうものです。しかし著者は、自分を好きだいってくれた50人とよりよい関係をつくるといいます。

つまり、自分の意見に賛成50、反対50で分かれたとすると、まず賛成してくれている50人との関係をよりよいものにして、その後反対している人を1人、2人と減らすよう努力するべきだということ。

50:50ルールとは、好んでくれる人との関係を当たり前だという考えを戒め、嫌いな人を味方に取り組んでいくための方法だというのです。

[ルール3]人間関係は「観察」と「暗記」

「観察」と「暗記」は、人間関係を築くためのトレーニング方法。

選手時代には欠かさず試合前に相手チームの練習を観察し、試合に臨んでいたようで、観察によって感性が養われたとか。観察することで他の人が知らない情報を得られ、それを暗記して現場で生かすことで深い人間関係が築けるということです。

さらに「観察」の質を上げるためのトレーニングをしていたそうです。人の往来を観察する「雑踏トレーニング」です。自家用車やタクシーで移動するプロ野球選手が多いなか、著者は電車に乗って人を観察したとか。

「目の前にサラリーマンが座っていたときはこんなことを想像します。高そうなスーツで身を固め、膝に抱えているカバンもおそらくブランド品だ。ところが目線を靴に向けると、値段はそこそこする品だろうに汚れが目立っていて手入れもしていなさそう。

靴は人間性を表すといわれているから、この人はお金を持っている。日々の仕事はしっかりとするだろうけれど、詰めが甘いんだろうな、と勝手に想像する」という具合です。

雑踏で人を観察することは、人間関係で重要な技術を養ってくれるのです。

本書では、プロ野球選手時代の経験やエピソードを交え、具体例を挙げながら人間関係を築くための方法論が紹介されています。

読んでみれば、厳しいプロ野球の世界で17年間も現役を続けてこられた理由が納得できるはず。また、「人生は9割が人間関係」というその重みが伝わってきます。

人間関係で悩んでいる人はもちろん、そうでない人も、手に取ってみてはいかがでしょうか。

(文/森美奈)

 

【参考】

※小田幸平(2015)『「心を軽くする超戦略的“人間関係”論」万年補欠の僕が17年間生き残れたワケ』KKベストセラーズ

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