81歳で約6万フォロワーがいる女性に学ぶ「賢い女性」の生き方

  • LINEで送る
2016.02.26

mizoi

高齢者、女性、無職でありながら、彼女にはツイッターで58,000人ものフォロワーがいます。(2016年2月現在)

現在、81歳のミゾイキクコさん。11台のタブレットやパソコンを自在に操る人物で、そのツイートは、歴史と深い思索と、なによりも生活に裏打ちされた、含蓄に富んだものになっています。

このたび、そんな彼女の名ツイートを一冊にまとめた本が発売されました。

『何がいいかなんて終わってみないとわかりません。』(KADOKAWA)。

本著からいくつかのツイートをピックアップし、生のミゾイさんに、つぶやきの奥にあるもの、さらには女性の生き方についてお聞きしてきました。

■1:失敗からなにかを学ぶべし!

ミゾイさんの名言が詰まった本著ですが、まず、「人にだまされるということも、自分の責任なのだという自覚を持つべきだ」という一文が目に飛び込んできました。

これは、 具体的にどういうことなのでしょうか?

「たとえばDVで離婚した人が、再婚してまたDVに遭うことがあります。それは本人のなかに、DVをひきつけてしまうなにかがあるからなんでしょうね」

気づかない、つまり学ばないから、「次に行っても同じような男性と出会ってしまう」とバッサリ。

ミゾイさんの佇まいや言動には、人生でなにが起きても自分の責任だと腹をくくっているようなところが見受けられます。いつからそのような考えになったのか、お聞きしたところ、

「子どものころからですよ。大人の世界を横目で見ながら、苦労している人はなにかしらの力がないからであって、だったらその力をつければいいのに、と思っていました」

それをしないで、被害者ぶっているのは怠慢ということなのですね。

■2:考えることを習慣にすべし

「若いときに考えない人、年を取ればなお考えない」という痛快なミゾイさんのツイートがあります。

「考える人と考えない人の違いはどこから生まれるのだろう?」と思ったら、答えはやはりミゾイさんのツイートのなかにありました。

「感ずるから考えるんですよね。考えるから学ぶんですよね。その積み重ねをする人としない人とでは差がつきますよね」

つまり、考えない人は感じないということになりますね。

では、感じないまま行くと、その先にはなにがあるのかお聞きしたところ、

「しっかりした自分が持てないでしょうね」

ミゾイさんを見ていると、とても認知症にはなりそうもないですね、とお伝えしたら、ミゾイさんのお母様がまさにそんな風だったのだとか。

明治生まれのお母様は、とてもしっかりした方だったそうです。明治時代の女性の権利は、ほとんどないに等しいものでした。その時代の流れに逆らうことはしませんでしたが、世の中の矛盾を鋭く感じ取っていた女性だったといいます。

ミゾイさんのルーツが垣間見えた気がしました。

■3:全ての女性は賢くあるべし

「考えなしの女は自分で自分の首を絞めていることに気づかない。考えなしの女は女の敵である」というミゾイさんのツイートは、女性に向けた「賢くあれ」というメッセージのようです。

それはミゾイさんの恋愛観、結婚観にも表れます。

ミゾイさんに、盲目的な恋愛体験の有無について、お聞きしたところ、「ないです」のひとこと。

時代的な背景もありますが、恋愛するよりも結婚をしたかったそうです。

当時の結婚は、基本的にほとんどの人がお見合いや紹介によるものだったといいます。

「見合いっていうと嫌う人もいますけど、お互いの資産状況や親子関係だとか、初めからふるいにかけてから結婚するので、間違いがないんですよ。いまは恋愛してから結婚するから、恋愛気分が冷めたあとに問題が露呈しちゃうんですね」

では見合いを勧めるということでしょうか、とお聞きすると、「勧めはしないが、見合いは安全です」とのことでした。

■4:女性側も男性を理解すべし

ミゾイさんの鋭いツイートは、男女観にまで及びます。

「女は夫に自分の気持ちをわかってくれなどと思わないほうがいい。男はそれが苦手なのだ」

昨年、ご主人を亡くされるまで、ミゾイさん夫婦はずっと仲がよかったそうです。

そのベースに、上記のツイートにみえるミゾイさんの男女観があったからでしょう。

ミゾイさんにいわせると、「配偶者が自分の気持ちをわかってくれない」と愚痴る女性は、「器が小さすぎるんです。女ができていないんですよね。すべては女次第なんですから、もっとどんと構えていればいいんです」

とのこと。

また、子どもが生まれた後に、女性が配偶者をないがしろにしがちなことにも、以下のツイートで言及しています。

「夫と仲良く暮らすことを後回しにして、子どものことに熱中する母親は愚かです。子どもはいずれ巣立ちます」

そのことに気づかないから産後クライシスなどの悲劇を招いている、というのが日本の現状だといえます。

実際のミゾイさんはとても気さくで、よく笑う方でしたが、伸びた背筋に確固たる自分のある人、という印象を受けました。

ミゾイさんの深みのある言葉に触れて、芯のある女性を目指してみてはいかがでしょうか。

(文/石渡紀美)

 

【取材協力】

※ミゾイキクコ・・・1934年生まれ 81歳。お茶大理学部卒業後、教職に就き、26歳から専業主婦に。

ツイッター開始2010年1月28日。 70年前から見てきた人々の生活、戦争中、敗戦後の生活、高齢者問題について呟く。

含蓄に富むツイートが共感を呼び、2016年2月現在でフォロワーは58,000人超。2010年に電通と東京大学大学院が立ち上げた「DENTSU デジタルシニア・ラボ」のアドバイザーも務める。趣味は、茶道、園芸、料理、写真。

 

【参考】

ミゾイキクコ(2016)『何がいいかなんて終わってみないとわかりません。』KADOKAWA

関連記事