1食1時間で完成!人気料理家が教える段取りよく料理をする秘訣

  • LINEで送る
2016.03.21

dandori

料理はとにかくめんどくさいもの。

やっとキッチンに鍋や食材をまとめられたと思ったら、料理中は調味料やお皿を出したりしまったりの繰り返し……。

あれこれやることが多くて、食べた後には疲れ切ってしまって、「もう片づけしたくない」とあきらめてしまうこともありますよね。

段取りよく料理するには、一体どうすればいいのでしょうか?

いちばん手っ取り早いのは、料理経験が長いプロに秘訣を教えてもらうこと。

そこで、レシピエッセイ『料理嫌いだった私が「365日×15年」毎日台所に立ち続けた理由』(ぴあ)の著者で「MIIKU 日本味育協会」代表の料理家・宮川順子さんに、料理下手でもできる段取り術についてお伺いしました。

■段取りは冷蔵庫チェックからスタート

宮川さんは著書のなかで、料理をするときのルールとして「1食に1時間以上かけない」ことを挙げています。

そのために大切なのは、献立を決める前に、とりあえず冷蔵庫のなかをチェックしてみること。冷蔵庫に料理のメインになる肉・魚はあるのかをチェックし、なければ足りないものを買いに行くわけですが、そのときにもポイントがあるというのです。

「豚肉を買うにしても、薄切り肉以外にも生姜焼き用、とんかつ用と、とりあえず何日分か買っておきます。切ってある肉は傷みやすいので、軽く塩をふってキッチンペーパーで水気をふき取り、フリーザーバッグに入れて冷蔵庫へ。

塊の肉は、弱火で下茹でしておきます。そうすればあとは野菜などと煮るか食べやすく切って焼くかして、好みの味をつけるだけ」

みりんと醤油なら和風、トマトを入れたらイタリアン、ハーブや香味野菜を加えたらフレンチになるというわけです。

宮川さんによると、とりあえずなにも考えず、塊の肉は買ってきたら鍋に入れて弱火でコトコト串が通るくらいまで煮ておけばOK。

料理が苦手でも、それくらいならなんとかできそうですね。

また、切ってある肉は、下味(塩・酒、たれ)をつけてピチッとラップしておけばいいとか。あとは煮るか、焼くかすればできあがりです。

■とりあえずお湯を沸かして食材を切る

慣れてくると、その日の気分に合った一品がパパッとできてしまうのだといいます。

たとえば宮川さんの料理教室では、献立を決めずに肉や魚、旬の野菜を用意して、とりあえずお湯を沸かすところからはじめるのだとか。

「お湯を沸かして、野菜を下茹でする、ティーバッグ状のだしパックを入れておく。その間に献立を考えます。

たとえばダイコン、キュウリと魚があったら、まずはダイコンを薄切りにして塩をふっておきます。しんなりするまでには時間があります。

その間にサク(ブロック)で買った魚を切って刺身にしちゃいましょう。ちなみに魚は刺身の状態で買うより、サクで買ったほうが絶対にいいですよ」

なぜなら魚は切って刺身にした状態だと傷みやすく、味も落ちるものだから。また、腐敗を防ぐために、刺身のつまは薬品まみれです。さらに、サクなら同じ値段で量は刺身の倍くらいです。

「食べやすく切った魚には軽くパラパラ塩をふり、しばらく置くと余分な水分と生臭みが抜けます。その間にキュウリを薄切りにして、水気をふき取った魚とレモン汁で和えて」

これでもう1品できあがり、次の料理がつくれます。だしが取れたから、半分を味噌汁用に、半分にしょう油とみりんを1:1の割合で加えれば、和風の煮ものとしてどんな食材にも使えるそうです。

「ダイコンも丸々1本買えば、いろんな料理に使えます。先の細い方は、大根おろしにしてすぐ食べられる。上の方は薄切りにして塩をふって、レモン汁少々をかければ和え物になります。

真ん中は輪切りにして、米のとぎ汁で下茹でする。とりあえず切って柔らかくしておけばなにかに使えます」

宮川さんによれば、こういうことが大切。毎日じゃなくても、時間があるときに食材をまとめて買って、とりあえず下準備からはじめるということだけ覚えておけば大丈夫だといいます。

段取り上手になるための秘訣は、「とりあえず下準備」!

まずは、お湯を沸かす。そのお湯でだしをとる、下茹でする。切った魚に塩をふる、野菜を切るだけ。

■段取り上手になれば自家製ツナも簡単

ちなみに、段取りさえ覚えれば、たいていの料理は自分で手づくりできるそうです。

缶詰に入ったマグロのオイル煮、いわゆる「ツナ」も自宅で手づくりできるとか。それも、マグロ・水・白ワイン・塩を鍋に入れて軽く煮るだけでいいというのです。

「ツナは缶詰に入ったものを買うより、家でつくるほうがずっとおいしいしお得です。

手づくりなら、ツナ缶の残り汁もムダにすることなくおいしく食べられます。まず鍋にお酒(日本酒か白ワイン)と水を1:2の割合で入れ、マグロの塊、塩少々、あればローリエか好みのハーブを入れて、弱火で5分くらい煮込みます。

火を止めて冷ましたら、マグロの塊とオリーブオイルなど好みの油とフリーザーバッグに入れて軽くもみこむ。そのままで、海苔やゴマと一緒にごはんに乗せて食べると、たまらなくおいしいですよ」

聞いただけでもう、マグロのいい香りが浮かんできますね。鍋に残った煮汁には、マグロのうまみがたっぷり凝縮されています。

野菜をきざんで加えれば、スープにもなります。マグロは本マグロではなく、安いキハダマグロやビンナガマグロでOK。カツオやサバでもつくることができるそうです。

食材を買ったらすぐ下準備だけしておくことを習慣にすれば、確かに1食1時間もかからずにつくれそうですね。

今回おいしい料理をつくるための段取りと、手づくりツナの作り方を教えてくれた宮川さんの著書『料理嫌いだった私が「365日×15年」毎日台所に立ち続けた理由』には、料理に関する悩みの解決ヒントがたくさん詰まっています。

レシピももちろんあるのですが、料理そのものの考え方が書かれているので、料理初心者でも挑戦しやすいのが魅力です。

ぜひ料理が好きじゃない、得意じゃないと自覚している女性こそ手に取ってみてください!

(文/ぱるぱる)

 

【取材協力】

※宮川順子・・・1957年福岡県生まれ。「MIIKU(社)日本味育協会」代表。

長男のアレルギーを機に、親子共々の「食の重要性」を実感。実家の料理屋での記憶や友人シェフのアドバイスで、オーガニック食品による無添加手作りを実践。2人の子供の子育てが一段落後、自分の体験をもとに添加物のない、簡単でおいしい家庭料理を伝えたいと教室をスタート。

各種資格を取得後、現在は「心と体に美味しい食卓」の周知拡大を目指し、料理教室を主宰すると共に、食業界のプロや一般に向けて、広く味覚教育講師や資格試験講師、商品開発のアドバイザーなども務めている。

 

【参考】

宮川順子(2015)『料理嫌いだった私が「365日×15年」毎日台所に立ち続けた理由』ぴあ

CIMG0092

関連記事