ケチケチ節約しなくても楽に100万円貯められる「2つの数式」

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2016.03.25

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『普通の人が、ケチケチしなくても毎年100万円貯まる59のこと』(佐藤治彦著、扶桑社)は、節約をすすめる本ではありません。

洋服をバーゲンになるまで待って買うのも、冷夏を待ってエアコンを買い替えるのもNO。

むしろ「洋服はブランド品の気に入ったものを定価で」「家電は型落ちを待たずに性能のいいものを」買うことをすすめています。

一見、まったく正反対の「ケチケチしないこと」と「お金を貯めること」。この2つをイコールで結んでいるのが、「ものが高かったか安かったかは、どれほど役に立ち、使ったかによって決まる」という発想です。

なかでも著者の考え方を端的に表しているのが、ここでご紹介する2つの数式。ケチケチせずにお金が貯まる逆転の発想を数字の側面から読み解いてみましょう。

■1:家電=本体価格+消費電力+処分費用

生活用品のなかでとくに価格が大きくなるのが家電。定期的に買い替える必要もあり、きちんと予算を組んでおかないと家計を圧迫します。

著者は、本体価格だけに左右される商品の選び方、「平日昼間は価格交渉しやすいので得」「冷夏の夏の冷蔵庫、エアコン買いはお得」といった裏ワザには一切無関心。

少しでも安い商品に出会うために平日昼間に無理をして量販店に足しげく通ったり、冷夏になるまで買い替えを我慢したりすることに意味はないと考えています。

それは、家電の価格=本体価格ではないと知っているから。

家電は、購入したあとも費用がかかり続けます。大きなものが電気代。そのため、本体価格がほかのものよりも高めでも、省エネ商品は選ぶ価値があるといいます。

電気代の目安で年4,000円の差が出るとしたら、7年使った場合で2万8,000円の差になるからです。年4,000円はけっこうな金額ですが、12か月で割ると月およそ333円。性能によって充分に考えられる差です。

もうひとつの費用が、古くなった家電の処分価格。家電を処分する場合、数千円の処分費用を支払うことになります。

著者は、家電は使用年限いっぱいに使うのではなく、もう2~3年使えるかなという段階で、ほしいという知人に家電を譲っているそう。そうすれば自分自身も「+処分費用」の部分を0にすることができます。

処分するタイミングは、引き取り手が見つかったとき。そのため、型落ちや決算を待つこともありません。

■2:洋服=買った価格-売った価格

著者は、洋服を買う場合にもこだわりを持っています。

バーゲン品には絶対に手を出しません。ノーブランドのものも選ばずに、少々値が張るブランド品でも、長く使えるいいものを厳選して購入します。

そして、2シーズン着ていないものはネットオークションやフリーマーケットで売却。ここまできて初めて、その服の本当の価格が決まるというのです。

礼服やフォーマルなものを除いて、2シーズン着ていないということは、その服がなくても生活できている証拠。

それを見極めたら、著者はポロシャツやTシャツ、カフスボタンやメガネケースに至るまでを「適度に適正な価格で手放して」しまいます。

ここで威力を発揮するのが、購入時のポイントだった「バーゲン品ではないもの」や「ブランド品」という条件。

流行の洋服をバーゲンになるまで我慢して購入すれば3割引き、5割引きで買えますが、それは著者にいわせれば「流行が廃れる寸前」ということ。

しっかり着て、さらに適正価格で処分するなら、買うタイミングを遅くすることは逆効果です。

また、「ネットなどで売却する場合、よく知られているブランド品は売りやすい」と著者。

著者自身、米の人気ブランド・アバクロのシミありのTシャツが1,500円、10年使ったボロボロのルイ・ヴィトンのバッグが8,000円、20年以上使った吉田カバンのタンカーも5,000円で引き取り手が見つかったそう。

何年使い倒しても、シミあり、などの説明文と写真をきちんと載せても、それでもほしいという人がいるのがブランド品の強みだといいます。

まずは自分自身がいいと思えるものをケチケチせずに購入し、満足するまでしっかり使う。使った後は、少しでも「本当の価格」を下げるために手放す方法を工夫する。それが著者流の「所有する」ことから「利用する」ことにシフトした消費生活なのです。

ここで挙げたのは、本書で紹介されている59のアイデアのうちのたった2つ。まず自分自身がいいモノを使い、その上でお財布が痛まない工夫をしていく。そんな、お財布だけでなく心も満足できる家計やりくりのアイデアが、本書にはぎっしり詰まっています。

一つひとつのアイデアが具体的、かつ2~4ページに集約されているので、パラパラ読みで目に留まったもの、「自分にもできそう」「なるほど、やってみたい」と思えるものから実践してみることが可能。

本書をきっかけに、我慢ありきの節約ではなく、まず心を満足させる消費生活を始めてみませんか?

(文/よりみちこ)

 

【参考】

佐藤治彦著(2016)『普通の人が、ケチケチしなくても毎年100万円貯まる59のこと』扶桑社

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