3月11日は震災から5年目ではない!正しい「何年目」の使い方

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2016.03.26

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日本では3月が年度の区切り。4月に新しい年度がはじまります。

そんなことも関係してか、3月の終わりや4月には「創立○周年」や「設立○周年」といった記念日の催しをあちらこちらで目にします。

ただし、「何周年」「丸何か月」「何日目」といった区切りのよい時間の経過を表す表現は、ちょっと混乱しやすく、注意が必要です。

筆者はラジオの局アナからスタートして長年放送の仕事に携わってきましたが、入社直後からずっと、日々の業務のなかで数え方や単位については上司にみっちり教えられてきました。

そのため、ときどきメディアでも間違った使われ方をしているのを見ると、つい気になってしまいます。

■1年目は「最初の1年」という意味

去る3月11日、東日本大震災の発生から5年という日を迎えるにあたって、Twitterで「#5年目」というハッシュタグを多く目にしました。これはTwitterが用意した特別なハッシュタグで、このタグをつけてツイートすると特殊な画像効果が表れるというものでした。

しかし、2016年の3月11日についていうなら、震災から「6年目」が本来の表現。「○日目」「○年目」というときには、その出来事が起こった時点で「1年目」。1年が経過すると「2年目」に入ります。つまり、最初の1年が「1年目」なのです。

つまり正しくいうならば、2016年3月10日までが「5年目」。2016年3月11日からは、「6年目」に入ったということになります。

なかには気を利かせて、3月10日までは「#5年目」を使っていたけれど、3月11日の当日を迎えたときから「#6年目」に切り替えた人もいました。それこそがまさに、正しい「○年目」の使い方です。

5年という数字はキリがいいように感じてしまいますが、被災された方々にとってはいまなお復興のさなか。5年は区切りなどではなく、経過のなかにあるということを意識すると、なおさら「#5年目」から当日を迎えて「#6年目」に切り替えたことに意味があるように感じられます。

■「丸○年」「丸○日」は経過した時間

では「丸○年」といういい方はどうでしょうか。

これは単純です。出来事が起きてからちょうど1年後が「丸1年」。ちょうど5年後が「丸5年」です。経過した時間がそのまま数字になります。ついでにいうと、「丸1年」の当日から「2年目」がはじまり、「丸5年」の当日から「6年目」がスタートします。

先ほどの「○年目」とよく似た表現に「○周年」があります。

これは「丸○年」と同じように、出来事が起きてからちょうど1年が「1周年」そのさらに1年後が「2周年」です。

この「○周年」は、「創立○周年」や「オープン○周年」など、主にお祝い事を表すときに使うとされています。辞書などで明確に規定があるわけではないのですが、放送では不文律として、「お悔みごとの際に“○周年”は使わないことにしている」と上司からよく注意を受けたことを思い出します。

余談ですが、「○周年」の記念行事を行う際、かっこよく英語で表記しようとして「○th. Memorial」と表記している看板などをときどき見かけます。

しかし「Memorial」は日本語の「○周年」と逆で、故人や、過ぎてしまったことを忍ぶときに使われる単語。お祝い事のときには使わないようにしましょう。

では、お祝い事で「○周年」の意味を英語で表したいときにはどうするかというと、基本的には「Anniversary」を使います。「○th. Anniversary」という具合です。

辞書で「Memorial」に「記念」という意味があるからといって、お祝い事に使ったら誤解を招いてしまうので気をつけましょう。

(文/宮本ゆみ子)

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