働く人のためのウェブマガジン『瓦版』が行った調査によると、ビジネスパーソンの平均睡眠時間はたった6時間。忙しい現代人にとって、睡眠時間を確保するのはなかなか難しいものです。
ところで寝不足が体に悪いとはよくいわれますが、寝すぎも体に悪いことをご存知ですか?
実は寝すぎも寝不足も、体によくないことが明らかになったのです。
■8時間以上の睡眠で心臓病リスク増
睡眠不足が体に悪いことはよく知られています。
睡眠不足によって肥満や心臓病などのリスクが高くなるともいわれています。4時間以下の睡眠は、心拍数の増加や高血圧を招き、心臓のリスクを高めます。
しかしノルウェーと台湾で行われた最新の研究から、8時間以上の睡眠も健康に悪いことがわかったのです。
■睡眠時間は4~8時間が適切だった
台湾で行われた調査では、392,164人の成人男女を対象に、1998年から2011年までの睡眠状況を調べました。この期間中に711人が心臓病で亡くなっています。
調査の結果、睡眠時間が4時間以下の人は、睡眠時間が4時間から8時間の人にくらべて心臓病による死亡率が50%高かったことが明らかになりました。
それだけではなく、睡眠時間が8時間以上だった人も、心臓のまわりの血流が悪くなる冠動脈疾患による死亡率が53%高かったということが判明したのです。
4時間から8時間の睡眠では、健康へのリスクの上昇は見られませんでした。研究者の間でも、なぜこうした結果が出たのかは解明されていません。
ちなみに睡眠による健康への影響は、男性よりも女性のほうが受けやすいことがわかっています。また、65歳以上の人はさらに死亡率が高まったそうです。
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寝不足だけでなく、寝すぎも健康には悪影響を及ぼします。寝ても寝ても寝たりない、という人は要注意。4時間から8時間の適切な睡眠で、体を休めましょう。
(文/スケルトンワークス)
【参考】