ミスした自分を「0点評価」してはダメ!あせらない自分の作り方

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2016.04.03

suzie.20160403

「自分は本番に強い」と断言できる人もいるにはいるのでしょうが、しかし現実的には「ついつい緊張してしまう」というタイプのほうが圧倒的に多いはず。

『緊張しても乗り切る!「あせらない自分」のつくり方』(森川陽太郎著、大和書房)の著者も、それは決して特別なことではないのだといい切ります。どれだけ焦らないように準備をしたとしても、本番になれば少なからず緊張してしまうものなのだと。

現在はメンタルトレーナーでありながら、「元サッカー選手」という変わった経歴を持つ人物。26歳での引退後に心理学やメンタルトレーニングを学び、これまでに多くのビジネスマンやトップアスリートのメンタルトレーニングを受け持ってきたのだといいます。

興味深いのは、「自分の力を正しく把握する」ことこそが大切なのだという考え方。まずは「焦りがあって当然なのだ」と自覚し、そのうえで「焦らない人」ではなく「焦ってもできる人」を目指す。

そうするにあたっては、「自分の力」と向き合うことが大切だと主張するのです。そしてその際、意識しておくべき大切なことがあるといいます。

■「0か100か」の完璧主義は危険

著者によれば、自分の力を発揮することが苦手な人の多くは、完璧主義の傾向があるのだそうです。

そしてこのことを考えるにあたって無視すべきでないのは、完璧主義の人は「0か100か」という尺度で自分を評価してしまいがちだということ。

そういうタイプは、すべてが完璧であれば満足できるものの、少しでも間違ったりミスがあったりすると、自分を「0点評価」してしまうというのです。

たとえば、会議の時刻までに間に合わせようと思って資料をつくったところ、図表のデータを間違ってしまったとします。

そんなとき完璧主義の人は、「やっぱり焦るとダメだな」「焦って失敗してしまった」という具合で落ち込み、自分の能力そのものを否定してしまうということ。

しかし、この考え方に問題があることを著者は指摘しています。

■間違えても現実的に評価してもよい

そもそも、物事はすべて完璧にいくとは限らないもの。データを間違うくらいのことは、誰にでも起こりうることであるわけです。

なのに、そういうところでいちいち自分を0点評価していたら、いつまでたっても自分に満足できなくて当然。

もちろんミスはないに越したことはありませんし、資料のデータは正しいほうがいいに決まっています。しかし図表のデータをひとつやふたつ間違えたとしても、会議自体は成立するはず。

間違った箇所については、「すみません。間違えました」と告げ、正しい数字を口頭で伝えれば支障なく乗り越えられます。

つまり、「焦ってちょっとデータを間違ってしまったけれど、それ以外の部分で伝えたいことはひととおり話せたから、70パーセントの出来かな」と現実的に評価してもよいということです。

■細かく数値化した自己評価が大切!

では、焦った状況において、自分がどれだけのパフォーマンスを発揮できたのかについては、どのように判断すればいいのでしょうか?

そのためには、その時々の自分の出来を、具体的な数字で表してみることが大切なのだと著者はいいます。

「焦っても60パーセントはできた」

「75パーセントはできていたと思う」

というように、細かく数値化して自己評価してみることが大切だというのです。

著者は「焦った自分」を受け入れるための手段として、一週間に一度、10分程度でもいいので、自分が焦っているときのことを考える時間をつくってみることを勧めています。

そして「今週の焦ったことベスト5」をノートに書き出してみると、自分の焦りのパターンや傾向がつかめるようになるというのです。

それに加え、同じノートに、「焦っても何パーセントできたのか」も記入しておくのもひとつの方法だといいます。

■実際どれだけできたのかを把握する

失敗したとき、「ダメだった」のひとことで片づけるのは、もしかしたらいちばん簡単なことなのかもしれません。

ただし簡単であったとしても、そこから前向きななにかが生まれる可能性は著しく低いと考えるべきでしょう。

つまり大切なのは、たとえ失敗したとしても、「実際にはどれだけできたのか」を把握しておくこと。

それこそが次のステップへとつながり、ひいては「あせらない自分」を形成していくということです。

他にも本書では、さまざまな角度から「あせらない自分」をつくるためのメソッドを公開しています。緊張しがちだという方は、ぜひ参考にしてみてください。

(文/書評家・印南敦史)

 

【参考】

※森川陽太郎(2016)『緊張しても乗り切る!「あせらない自分」のつくり方』大和書房

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