これで65歳すぎても大丈夫!フリーランスが年金を増やす方法

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2016.04.12

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会社員にくらべて、仕事のペースや幅に自由度のある自営業。

「思い切って独立したい!」「脱サラしてカフェをはじめたい!」というような働き方にあこがれる人が多い一方、「厚生年金にくらべて年金が少ないし、退職金もないし……」と二の足を踏んでいる方も少なくないはず。

でも、本当にそうでしょうか?

じつは自営業者をはじめとした「国民年金の第1号被保険者」こそ、工夫しだいで年金を増やすことが可能なのです!

節約アドバイザーのヨースケ城山さんに、自営業者の老後資金づくりについて伺いました。

■1:攻めの「個人型確定拠出年金」で年金を増やす

確定拠出年金は、自分で増やして公的年金に上乗せできる制度です。

特徴は、自らの責任のなかで金融商品を選び運用する点。運用次第で受け取れる年金額が決まる「資産形成」と、掛け金が控除対象になる「公的制度」の側面を併せ持っています。

最大のメリットはやはり、毎月の掛け金(保険料)全額が所得控除の対象になる点。保険料として支払っている金額×税率分が戻ってくることになります。

自営業者など「国民年金第1号被保険者」の場合、掛け金は月5,000円~68,000円の間で自由に決めることができます。最大で年81万6,000円までが所得控除の対象になるのです。

なお、受給は原則60歳から。

つまり60歳までは引き出せないのですが、60歳時点で通算加入期間が10年に満たない場合は支給開始年齢がさらに繰り上がります。

60歳から受け取りたい場合は50歳までの加入が必須です。

■2:「国民年金基金」で守りを固める

もうひとつ、自営業者など第1号被保険者の老後の所得保障のためにつくられた公的年金制度が「国民年金基金」です。

これにより、自営業者も「国民年金(老齢基礎年金)」と「国民年金基金」の2階建てにすることができます。

掛金の上限は月額6万8,000円(個人型確定拠出年金の掛金との合計)。加入は口数制で、何口、何型を選ぶかによって、将来受け取る年金が決まります。

終身年金のA型・B型、「15年間」「10年間」など支給期間に年限のあるⅠ型・Ⅱ型・Ⅲ型・Ⅳ型・Ⅴ型の7種類の組み合わせで、年金額や年金支給期間、開始年齢などが幅広く選べるようになっています。

こちらも掛金の全額が所得控除の対象。一般の個人年金が最大で年額4万円(平成24年1月以降に契約した個人年金の場合)までしか所得控除されないのにくらべ、断然お得です。

しかし、若いときから加入しているほど掛け金は安く、50代になってから加入すると高くなるということは覚えておいた方がいいでしょう。

■3:「付加年金」でコツコツと年金を増やす

付加年金は、国民年金の第1号被保険者だけが掛けられる年金です。ただし国民年金基金に加入されている方は対象外。国民年金基金には加入する余裕がない、という方におすすめできる制度です。

付加年金の魅力は、気軽に始められる金額設定。保険料(掛け金)は1か月400円です。そして、65歳からは『付加年金を納めた月数×200円』が年金でもらえます。

仮に1年間(12ヶ月)だけ付加保険料を払った場合、12ヶ月×400円=4,800円となり、65歳から、毎年12ヶ月×200円=2,400円が年金に上乗せされます。

つまり、わずか2年で元が取れる計算です。40年付加年金に入っていれば、65歳から毎年(40年×12か月×200円で)96,000円が受け取れます。

■4:未払いでも間に合う「年金」に加入する

(1)70歳まで任意で加入できる「特例」も

国民年金(老齢基礎年金)は40年間、所定の保険料をすべて支払った場合に満額が支給されます。つまり、そうでない人は満額を受け取れないということ。

「それでは困る」という人のためにあるのが、「任意加入」の特例。

昭和40年4月1日以前生まれの人に限り、年金の受給が始まる65歳まで加入期間40年をめざして加入を続けることができます。

また、60歳を過ぎて加入期間が25年に満たない場合は、最大70歳まで加入期間を延ばすことができます(受給資格を満たすまでは年金は支給されません)。

(2)公的年金の受給資格が10年に短縮

年金を受け取るために必要な「公的年金の受給資格期間」は25年でした。

しかし、今後これが半分以下の10年に短縮されます。いまのところ、平成29年4月から実施予定です。

これまでは、加入期間が25年に満たず「もう無理だ」とあきらめて年金を未納にしていたケースも少なくなかったそう。

10年に短縮されることで、加入のチャンスが格段に広がります。

「年金がまったくもらえないのと、少額でも年金が受け取れるのでは、老後の生活は大きく変わります。これまで未納だった場合でも、まだ遅くはありません」と城山さん。

将来のため、少しでも年金を受け取れる準備をしたいものです。

「自営業=年金は期待できない」とあきらめていてはもったいない! 一度きりの人生、工夫次第で大きく広がる国民年金制度を賢く利用して「やりたいこと」を追求してみませんか?

(文/よりみちこ)

 

【取材協力】

※ヨースケ城山・・・節約アドバイザー、ファイナンシャルプランナー、AFP、住宅ローンアドバイザー、年金アドバイザー。

著書は『給料そのままで「月5万円」節約作戦!』(ごま書房新社)。本の内容は、『らくらく貯蓄術。住宅ローン地獄に落ちない為の家計防衛のススメ。』にもまとめられている。

ブログ『節約アドバイザー ヨースケ城山ブログ』では、節約だけではなく転職活動、著書、社労士、FPのことを配信中。

 

【参考】

国民年金連合会

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