数字に惑わされてはダメ!国民病と呼ばれるがんの「本当の確率」

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2016.04.14

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「日本人の2人に1人ががんになる時代」といわれますが、このフレーズは、国立がん研究センターの「がん統計」がもとになっているのではないかと推測できます。

■2人に1人は「がんになる」は間違いない

実際の統計データ「がんに罹患する確率~累積罹患リスク(2011年データに基づく)」を見てみても、生涯でがんに罹患する確率は“男性62%(2人に1人)、女性46%(2人に1人)”。

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そのため、2人に1人の確率でがんになるというのは間違いではないことがわかります。

また、胃がんは男性が11%(9人に1人)、乳がんが9%(12人に1人)と書かれているので、男性は胃がんが、女性は乳がんが多いことも同時にわかります。

もうここまでくれば、りっぱな国民病といってもいいのでしょう。

こんな統計を見させられると、やっぱり「がんへの備えをしておかないと!」と考えてしまいますよね。

それはきっと、「がんを患うとお金がかかる」というイメージがあるからではないでしょうか?

だとすると、「やはり、がん保険に入ったほうがいいのか?」と考えることになるでしょう。

■30~50歳で「がんになる確率」は低い

しかし、どうなのでしょうか?

別の統計データ「現在年齢別がん死亡リスク」を見ると、0歳の男性が、50年後の50歳までにがんになる確率は、なんと2%しかありません。

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一生涯では、女性にくらべて男性の方ががんになる確率が高いのですが、60歳までをくらべると、女性ががんになる確率が高いこともわかります。

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つまり、がんを患う確率は50歳以降一気にあがるのです。

いいかえれば、おもに子育てをしている30歳から50歳の間にがんを患うケースは、確率的にはとてもまれなのです。

「日本人の2人に1人ががんになる時代です。がん保険に入っては?」と勧誘されるのと、「お子さんが成人するまでにがんになる確率は2%程度です。それ以降のためにがん保険に入っては?」と勧誘されるのでは、ずいぶん印象が変わりませんか?

数字は使う側に都合のいい部分だけが切り出されています。振り回されないで判断しましょう。

(文/ファイナンシャルプランナー・岡崎充輝)

 

【参考】

最新がん統計-国立研究開発法人国立がん研究センターがん対策情報センター

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