モテ声の人は老け声の人より1.3倍も「高給取りが多い」と判明

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2016.04.16

suzie.20160416

『「話し方」に自信がもてる 1分間声トレ』(秋竹朋子著、ダイヤモンド社)の著者は、声楽家としてのノウハウ、そして音に対する敏感な聴覚(絶対音感)を生かし、「ビジヴォ」というビジネスボイストレーニングスクールを運営している人物。

スクールでの授業、全国各地での企業研修・セミナーなどを通じ、これまで250社以上の企業、3万人以上のビジネスパーソンに対してボイストレーニングを指導してきたのだといいます。

そして、そんな実績があるからこそ、「声が変わるだけで、仕事の成果が上がる」と断言できるというのです。

特にビジネスの現場においては、話の内容を相手にきちんと伝えるために、話し方がとても重要。その土台を支えているのが「声」だということ。

いい発声・発音で話しているかどうかによって、話の伝わりやすさの大部分が決まり、それが説得力につながるというわけです。

■声と年収は比例していることが明らかに

声についての情報発信を行っている「声総研」が、20代から50代の働く男女を対象としてアンケート調査を実施したのだそうです。

自分の声に自信があり、「声をほめられたことがある」「声の通りがよいほうだと思う」などの要素・経験を持つ人を「モテ声(ちゃんとした声)」、対して自分の声に自信がなく、「他人に声が暗いといわれたことがある」「声にハリがなくなったと感じる」などの要素・経験を持つ人を「老け声」と名づけ、それぞれのタイプにどのような傾向があるかを探ったものだとか。

質問のなかで、「現在、役職がついている、または管理職に就いている」と回答した人の割合は、「モテ声」の人が「老け声」の人を約1.3倍上回るという結果になったのだといいます。

また、「自分の声が仕事で有利に働いたと感じたことがある」割合も、41.2%もの差をつけて「モテ声」の人が上回る結果に。

つまり、いい声をした人のほうが上の役職につきやすく、また仕事もうまくいくということが、データから明らかになったというわけです。

役職が上がれば給料も上がりやすくなるので、「声のよさと年収は比例する」傾向があるということになる。著者はそう主張するのです。

■とくに魅力的な声を持っているのは誰か

実際のところ、著者がビジネスの現場で見ていても、一流のビジネスパーソンは声に気を使っているのだといいます。

ビジネスパーソンに特化したボイストレーナーとして3万人以上と接してきた経験のなかにおいても、間違いなく、できるビジネスパーソンはいい声の人が多かったといえるというのです。

なかでも、特に魅力的な声を持っているのは、若くして大きな成功を収めたベンチャー企業の社長。

それはおそらく、彼らが活動的でエネルギッシュであり、また体力もあるので、そのパワーが声になって表れているからだといいます。

もちろん、声がいまひとつだったとしても、大企業のトップに上り詰めたり、ベンチャー企業を成功させたりした人はいます。

ただしそういう方でも、ビジネスエリートになったことで「人に見られている」という自覚が芽生え、その結果、改めてボイストレーニングをして声を改善するというケースがよくあるのだそうです。

だから、そういう人たちも結果的には声がよくなる。そのため、ビジネスでトップに立つ人は、必然的にいい声の人が多くなるというわけです。

■いい声は「ビジネスチャンス」にもなる

そこで著者は、「ビジネスで多少なりとも上を目指すのなら、いい声を手に入れることが必修科目」だと断言するのです。

ところが、ビジネススキルとしての声に注目し、完全するためのトレーニングを受けようという人は、まだあまり多くないというのが現状。

そのような考え方が浸透しているとはいえない以上、仕方のないことかもしれません。けれど、「あまり意識している人がいない」以上、それはビジネスチャンスにもなりうるはず。

意識していない人に先んじて「いい声」を手に入れることができれば、他の人と差をつけることができるということ。

昨今では、個人に対してコーディネートなどのアドバイスをしてくれるパーソナルスタイリストを活用するビジネスパーソンも出てきました。

彼らは服装に気を使うことによって、イメージ戦略を実現しているわけです。

そんな時代だからこそ、「声」にもしっかり気を使うべきなのだというのが著者の考え方。

このようなコンセプトに基づき、本書では「声トレ」の具体的なメソッドがわかりやすく紹介されています。

声をなんとかしたいと感じている人にとっては、必読の一冊だといえそうです。

(文/作家、書評家・印南敦史)

 

【参考】

※秋竹朋子(2016)『「話し方」に自信がもてる 1分間声トレ』ダイヤモンド社

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