ショック!住宅ローンを借りている人の10人に1人は返せない?

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2016.04.18

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2012年4月、衝撃的なニュースが新聞の片隅にそっと掲載されました。

2011年末の段階で、住宅金融支援機構が貸し出しているローンのうち8.48%が不良債権になっているというのです。

■8.48%が住宅ローンを返済できていない

「住宅金融支援機構」とは、昔の住宅金融公庫のこと。いまは住宅ローンといえば、銀行で借りるのが一般的。

しかしほんの20年ほど前までは、住宅金融公庫から借りることが多かったのです。事実、住宅を建てる人の大半がここからお金を借りていました。

そんな、多くの人々が住宅ローンを借りていた旧住宅金融公庫の8.48%が、不良債権になっているのだとすれば、とんでもないことです。

不良債権と聞いても、遠い世界のことのように思えるかもしれません。しかし簡単にいえば、住宅ローンを3ヶ月以上返済できていない人が8.48%もいるということ。

しかも、この中身を読み込むとさらに恐ろしいことがわかります。

平成16年以前にお金を借りた人だけを見ていくと、返済できていない人の割合は10%を超えているのです。

住宅関係の衝撃でいえば、衝撃の事実をもうひとつ。これは、2010年8月の朝日新聞の記事です。

「ローン破綻増加、競売6万戸 ~甘い審査が落とし穴~

住宅ローンを返せなくなり、家を手放す人が急増している。不動産競売流通協会の全国調査によると、銀行などが強制的に売るために裁判所の競売にかけられた一戸建て住宅とマンションは、2009年度には08年度の1.3倍の約6万戸に達した。一方、09年度に新築された住宅は約80万戸。新たにマイホームの夢をかなえた人がいる陰で、多くの“住宅ローン破綻(はたん)”が起きている。(2010年8月14日、朝日新聞)」

しかし、この記事にも正確ではない部分があります。それは、「新築された住宅は約80万戸」という箇所。

たしかに2009年度の住宅着工件数は、約80万戸でした。

でもこの数字には、アパート用や貸家用に建てられた家の数も入っています。純粋に「マイホーム」として建築された数は、60万戸程度なのです。

■住宅ローン返済できない人が10年で5倍に

つまり、どういうことか?

毎年約60万戸の家が建てられているその陰で、毎年「6万戸の家」、つまり6万家族が家を手放さなくてはいけないということ。

これが現実なのです。

もちろん、裁判所に差し押さえになった原因のすべてが住宅ローンだったとはいい切れません。しかし、差し押さえになる以上、なんらかの「借金」を返済することができなくなったことは間違いありません。

住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)の資料から見ても、「住宅ローンを借りた人の10人に1人は住宅ローンを返していけない」。決してオーバーな話ではないのです。

そんな実感はないかもしれませんが、先ほどの住宅支援機構(旧住宅金融公庫)の話でいえば、この10年で約5倍になっているのです。

これは、2008年に起こったリーマンショックの影響が色濃く反映されているから。

現在はこの時より状況は改善していますが、それでもマイナス金利の影響を受けた低金利の結果、身の丈以上のオーバーローンを借りている人たちは多く見かけます。

その人たちは、低金利が終了したときにどうなるのでしょうか? もしかしたら、2010年や2011年の比にならないローン破綻になるかもしれません。

(文/ファイナンシャルプランナー・岡崎充輝)

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