子ども部屋は10歳からでOK!子どもの主体性が伸びる家の特徴

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2016.04.19

kashikoi21

わが子の能力を伸ばしてあげたい、主体性のある子に育ってほしい――。

多くの親がそう願っていることでしょう。誰かにいわれなくても、自分からなにをすべきか考えられる子、状況を判断して行動できる子。

わが子に、そんな主体性を身につけさせるためにはどうすればよいかを指南するのが『賢い子どもは「家」が違う!』(松永暢史著、リベラル社)。

著者は、長年“カリスマ家庭教師”として活躍した人物です。家庭教師としてたくさんの家庭で子どもに勉強を教えるなかで、子どもの学力と家庭環境には密接なかかわりがあることに気づいたそう。

現在は家庭環境設定コンサルタントとして、子どもの主体性を伸ばし、アタマのいい子が育つ家庭環境をアドバイスしています。

本書では、子どもが自分から勉強したくなるリビングやダイニングの使い方、子どもを伸ばす本やおもちゃの選び方などが具体的に解説されています。

そんななかから、子どもがよちよち歩きをするころになったら気になる「子どもに自分の部屋を与えるタイミング」を見てみましょう。

■目安は「親とお風呂に入らなくなったら」

子どもが自分の部屋を持つのには“適齢期”がある、と著者。それはズバリ「ひとりでお風呂に入るようになるころ」だといいます。

とくに異性の親、男の子なら母親と、女の子なら父親と一緒に入らなくなったら。著者の考える“適齢期”は10歳です。

この時期は、ちょうど体が大人へと変化する第2次性徴がはじまるタイミングと重なっています。思春期の入り口に立ち、家族からの精神的分離がはじまる時期です。

このとき気をつけたいことが、いつでもひとりで寝ることができる環境を整えておきつつ「実際にひとりで寝るかどうかは子ども自身に任せる」ということ。

この時期はまだ、ひとりの人間として扱われることを求める一方で、精神的な親離れはまだまだはじまったばかり。突然突き放されたと感じれば、不安になってしまうからです。

さらに、この時点ではまだ部屋を完全な密室にせず、親の声が届くような余地を残しておくのが理想。思春期が本格化する中学生ごろからは、大人と同じプライバシーが必要になります。

■勉強机は幅120~150センチがベスト

本書では、部屋のなかのモノの配置や状態についてもこまかく解説されています。

子ども部屋に欠かせない“勉強机”もそのひとつ。家具屋さんや大型のホームセンターなどでは、棚が充実したものや机とベッドが組み合わされたものなど大きさもデザインもさまざまで、目移りしてしまいますよね。

家庭教師として子どもの机で勉強を教えてきた著者は、一般的な「学習机」は勉強に向いていないと指摘しています。

ここでいう学習机とは、幅1メートルほどで片側に引き出しがある、いわゆる片袖タイプのもの。一般的なものですが、勉強部屋に置くには「不向き」だというのです。

理由はその狭さ。教科書とノートを広げるともういっぱいで、参考書や副教材、資料集、地図帳などを広げるにはスペースが足りないのです。

著者は、こうした副読本を広げる瞬間こそが、子どもの“賢くなる火”が点いた瞬間だといいます。

「あれ、これってどういう意味だろう」「これについて、もう少し知りたい」そういう風に思う気持ちの積み重ねが、子どもの自主性を育てることにつながるのです。

著者の考える理想の勉強机のポイントは、幅が広いこと。幅120~150センチあれば、本を何冊広げても大丈夫。画材を広げて絵を描くこともできます。

そして、使い終わったら机の上になにもない状態に片づけ、勉強を始める時にはまっさらな状態で使い始められることも大切です。

■小学校入学まではマットで工夫をしよう!

小学校に上がる前くらいなら自分の部屋はなくても問題ないとする著者ですが、そうはいっても遊ぶときや絵を描くときには“自分専用の場所”がほしいもの。

著者も、“自分専用の場所”を作ることは、子どもにとってもよいといいます。「自分の場所だから、使い終わったらきちんと片づけなければいけない」という気持ちを育てることができるからです。

場所はリビングの片隅でOK。スペースの境界が視覚化できるよう、マットを敷くのがおすすめです。遊ぶときはこれを敷き、その上ならおもちゃを思い切り広げてもいい、といったルールを子どもと一緒に決めるのです。

マットは小さすぎると遊びにくくなりますが、大きすぎると幼児には片づけがたいへん。120センチ×80センチくらいのサイズが最適です。

本書には、子どもの主体性を伸ばすための家庭環境づくりのアイデアがたくさん詰まっています。どれもすぐに取り入れることができ、それが必要な理由も説明されています。

子どもが小学校に入学する前の親御さんにはもちろん、小学校や中学校に通う子どもの自主性をもっと育てたい、という方にもおすすめの1冊です。

(文/よりみちこ)

 

【参考】

松永暢史(2016)『賢い子どもは「家」が違う!』リベラル社

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