割り勘は7000円!会食のプロが教える「取引先とのご飯」相場

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2016.04.25

shigoto12

結婚、出産後も退職せずキャリアアップを目指す女性が、徐々に増えてきています。

総務省の2014年の統計では、係長クラスの16.2%、課長クラスの9.2%が女性。2015年には、労働者301人以上の企業に女性管理職の割合などの数値目標を設定させる「女性活躍推進法」も成立しています。

立場が上がれば、取引先との間で食事会を主催する機会も増えるもの。

もし身近に話しやすい女性上司がいれば、段取りや振る舞い方などを教わることもできるでしょう。

でも、「わたしが社内初の女性管理職だから、教わる人がいない」という方もいるはず。そこでおすすめしたいのが、『仕事ごはん部下ごはん できる人の会食術』(平原由紀子著、CCCメディアハウス)。

ファッション広告業界で女性の地位を築き上げ、現在はファッション業界のコンサルティングを行う著者が、30年間毎月20回前後、トータル7,000回以上の会食を経験し身につけた“ビジネス会食の極意”を記した本です。

本書では、取引先との食事会や接待、部下を食事に誘う方法などが具体的に明かされています。そのなかから、気になる“仕事ごはんの相場”に注目してみましょう。

■「割り勘ごはん」は7,000円前後が相場

顔合わせや懇親会、忘年会など目的はさまざまですが、仕事相手を食事会でおもてなしする場合は、社内で予算や適正価格が決まっているケースがほとんど。店選びで苦心することはあっても、金額設定で悩むことはそれほどないでしょう。

しかし、経費が厳しくなっている昨今、接待もなかなか気軽にはいかないもの。それでも取引先との距離を縮めるために食事会を――そんなときは“割り勘”での食事会になります。

数多くの経験から著者が行きついた割り勘ごはんの相場は7,000~8,000円。1人1万円を超す価格帯の店に誘う場合は、相手への了解が必要だと著者はいいます。

つきあいの浅い相手との会食で、どのくらいのランクの店を相手がイメージしているかつかめない場合は、和・洋・中それぞれ値段の幅も考えて数件の候補を送ってみるのも一計。

予算が厳しいときや、経費で落としづらい割り勘ごはんなど、できるだけ価格帯を抑えたい場合は「ランチでもいいですか?」と提案するのもアリ。

一方、絶対にやってはいけないのが「どちらが払うかわからない」まま当日を迎えてしまうこと。事前の了解なくお相手に払わせてしまえば、信用にもかかわってくるからです。

■手土産のキモは「コンパクトさ」と「センス」

著者のフィールドであるファッション業界は“贈り物の多い業界”。

著者自身、1年目に直属の上司にいわれた「接待の手土産はコンパクトでセンスあるものがいい」のことばを頼りに、これまで1万以上の場面で手土産を渡してきたという百戦錬磨の強者です。

相手が数人の場合、手土産の相場は3,000円前後。食事の支払いとトータルでの経費になるので、あまり手土産にお金をかけすぎるのはバランスがよくありません。

気をつけたいのは、大きいものや重いものは避けるということ。さりげなく渡せた方がスマートなうえ、相手が電車で来ている場合も多いので、重いものは迷惑になりかねません。

“センス”はある程度、経験でカバーできます。3,000円でセンスある品を選ぶポイントは、「自分買いにはもったいないな、と感じる程度の上質さ」。

流行っているスイーツやちょっと高級なチョコレートなど“消えモノ”のほか、相手の名前入りハンカチ、外国人なら扇子やお箸など“和”を感じさせるものも喜ばれるそう。本書では、実際に著者が渡して喜ばれた手土産リストも公開されています。

■部下ごはんで「飲み放題コース」選択はNG!

コミュニケーションを深めたり、悩みを聞いてあげたりするなど、部下によく目配りするのも上司の務め。本書では、部下を食事に連れて行く場合の心得も明かされています。

難しいのが店選び。取引先との食事会と違って、自腹になってしまうことも多々あります。

でも、せっかくご馳走してもあとで“ケチな人”の烙印を押されてしまっては残念。目安は2人で2万円払ってお釣りがくるところ。

1人あたり7,000~8,000円がちょうどいい、というのが著者の実感。

この価格帯でセンスもサービスもよく、コスト・パフォーマンスのいいお店をいくつかリストにしておければ、職場でのよい人間関係作りに大いに役立てることができるのです。

店選びで気をつけたいのは、飲み放題にしないこと。時間制限がついてしまっては落ち着いて話せませんし、飲みすぎて「なにを話したかおぼえていない」なんていうことになっては意味がなくなってしまうからです。

一緒に食事することで普段できない話をしたり、より相手を身近に感じることができたりする“ビジネスごはん”。使いこなせれば、仕事の能率アップや人脈作りの上で強力な武器になります。

やさしい語り口は、まるで気さくな先輩上司からノウハウを教えてもらっているかのよう。本書で、オトナ女子のさりげないテクニックや気遣いを学んでみませんか?

(文/よりみちこ)

 

【参考】

平原由紀子(2016)『仕事ごはん部下ごはん できる人の会食術』CCCメディアハウス

話題の数字 女性管理職の割合―総務省統計局

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