みなさんが好きなチーズ料理は何ですか? 熱々でとろ~り伸びるチーズは、食欲をそそられますよね。
美味しいチーズ料理ですが、気になるのはそのカロリー。ワインなどお酒と一緒に食べることも多いため、結構なカロリーを摂取しているかもしれません。
そこで今回は、管理栄養士の望月理恵子さんに「カロリーが高いチーズ料理トップ10」を伺ってみました。それぞれのカロリーは、すべて200gで算出していただいています。
■10位:チーズリゾット(214kcal)
まずは、朝食や夜食に人気のチーズリゾット。残りご飯で簡単リゾットを作ったり、味付けや具材をアレンジしたりするのも楽しいですよね。
リゾットはお米を柔らかく煮たものなので、少量のご飯でもお腹が満足できる量となり、意外にもカロリー低め。200gでは214kcalですが、1人前にしても400kcalほどです。
自作するときには、チーズを少量にして、トマトベースにするとよりヘルシーに。またアスパラやキノコなどの具材を多くして、だしの風味を活かすとさらに満腹感を得やすくなります。
■9位:ラザニア(300kcal)
イタリアンレストランで食べたり、大きめの耐熱皿に作ってホームパーティで食べたりすることが多いラザニア。
ミートソースやベシャメルソースなどを使い、油分が多いことがカロリーに反映しています。
ただ、主食となるラザニア部分の分量はそれほど多くないため、通常のミートソースパスタを食べるよりもカロリーは低めです。また野菜やシーフードのラザニアにすればカロリーを抑えられます。
自分でつくる際は、ミートソースの中にひき肉ではなく、野菜をたくさん使うとカロリーカットに。またラザニアシートの代わりにお麩や豆腐を使用したり、ベシャメルソースをヨーグルトソースにしたりするとヘルシーになります。仕上げのチーズの量にも気をつけましょう。
■8位:チーズディップ(320kcal)
チーズに野菜や香辛料を加えて混ぜたものに、具材をつけて食べる料理。ワインのお供にぴったりですが、クリームチーズがメインになることが多くハイカロリーに。
パセリやローズマリーなどハーブを練り込んだディップにし、つける具材もヘルシーにするとカロリーを抑えられます。
例えば、パンやじゃがいも、クラッカーなどの炭水化物が多いものは高カロリー。ブロッコリーやパプリカ、トマト、セロリなどの野菜は低カロリーです。
■7位:ドリア(335kcal)
自宅で作れて、ボリュームもあるドリアは7位にランクイン。
ホワイトソースとチーズが、カロリーアップの要因に。ひき肉を使っているミートソースドリアやハンバーグドリア、ミラノ風ドリアなどはさらに高カロリーになるので要注意!
チキンドリアやシーフードドリアは、脂質も少なく比較的ヘルシーです。自作する際はソースの量を調整したり、ソースに低脂肪牛乳を使ったりすることでカロリー減になります。
■6位:ラクレット(336kcal)
スイスの伝統料理であり、日本でも提供するレストランが増えているラクレット。チーズの断面を直火で温め、溶けたところをナイフで削りとり、具材にのせて食べます。
定番の具材であるジャガイモやパンは糖質や脂質が多く、カロリーもアップします。具材をブロッコリーやトマト、パプリカなどの野菜にすれば、カロリーダウンに。
■5位:グラタン(350kcal)
大人も子どもも大好きなグラタンは、自宅で作って夕食に食べることが多いですよね。バターと牛乳で作るホワイトソース、仕上がりのチーズでカロリーが増します。
またマカロニグラタンの場合は炭水化物が多くなるので、50~100kcalほどカロリーアップ。
野菜でも、かぼちゃやじゃがいもは炭水化物が多く、カロリーもマカロニと同様になるので注意しましょう。エビグラタンやシーフードグラタン、ほうれん草やブロッコリーを具材にするとヘルシーになります。
■4位:カルボナーラ(422kcal)
チーズや卵、生クリームなどで作ったソースにパスタを絡めたカルボナーラ。市販のパスタソースを利用して、おうちで作る人も多いのでは?
しかしパスタの麺だけでも、1人前300kcal強。そこに生クリームやベーコンなどが入り、高脂質の料理となるため、カロリーも高くなります。
■3位:ピザ(484kcal)
誕生日やクリスマスなどのイベントや、テレビでスポーツ観戦をする時に食べることが多いピザ。
小麦粉で作られている生地には炭水化物が含まれ、その生地に合うソースは濃い味のものが多いもの。脂質と炭水化物が多く、その上に具材やチーズをのせるので、結果カロリーアップに。
1切れが約150kcal前後なので、3切れくらいを目安に食べればカロリーオーバーを防げます。ただし、マヨじゃがや明太マヨなどマヨネーズを使っているピザはカロリー高めです。
■2位:クロックマダム(496kcal)
チーズとハムのホットサンドの上に目玉焼きを盛り付けたもの。パン屋やカフェ、最近ではコンビニでも販売されていて、朝食やブランチに人気のメニューです。
パンやハム、チーズ、バター、ベシャメルソース、卵と高糖質に高脂質がカロリーアップの要因に。ハムをベーコンにすると、さらにカロリーが増します。卵をのせない「クロックムッシュ」にすれば、400kcalほどになります。
■1位:チーズフォンデュ(532kcal)
堂々の1位は、ホームパーティに最適なチーズフォンデュ。好きな具材を熱々のソースに絡めて食べる絶品チーズ料理です。
しかし脂質の多いチーズがソースとなるため、ハイカロリーに。
チーズの中でも、エメンタール、ゴーダ、チェダーは比較的カロリー高めです。ベースをチーズだけでなく、チーズとトマトジュースを混ぜるとヘルシーフォンデュになります。
またラクレット同様に、具材でカロリーを調整できます。サーロイン牛や糖質の多い野菜、パンはカロリー高め。ブロッコリーやトマト、パプリカなどはチーズだけのカロリーで具材のカロリーはほとんどありません。
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そのまま食べても、温かい料理に使っても美味しいチーズは、日々の食卓に欠かせない食品のひとつ。自宅でも手軽に楽しめるチーズ料理だからこそ、食べ過ぎてカロリーオーバーにならないよう気をつけたいところ。
自分でつくる場合は、具材をヘルシーなものにしたり、チーズの量を調整したりと、カロリーを減らす工夫をしてみましょう。
(文/椎名恵麻)
【取材協力】
※望月理恵子・・・管理栄養士、サプリメントアドバイザー、ビタミンアドバイザー。調剤薬局、サプリメント会社に勤務後、独立。強制・禁止などの指導ではない“楽しく自然に身に付く栄養カウンセリング”と、アンチエイジングクリニックや皮膚科などで美容・肩こり・冷え・眼精疲労など“健康な人にもおこりうる悩みに対してのカウンセリング”を得意とする。現在は、健康検定協会を運営しながら、栄養専門誌など、幅広い媒体で執筆活動中。