仕事の優先順位は「重要度」を意識すべし!社会人1年目の心構え

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2016.04.28

suzie.20160428

以前、「フレッシュパーソンのためのあたらしい教科書」として創刊された『やるじゃん。』ブックスシリーズのなかから、『社会人1年目からの「これ調べといて」に困らない情報収集術』(坂口孝則著、ディスカヴァー・トゥエンティワン)をピックアップしたことがあります。

きょうご紹介する『社会人1年目からの仕事の基本』(濱田秀彦著、ディスカヴァー・トゥエンティワン)も、同シリーズのなかの一冊。

タイトルどおり、仕事の進め方、人間関係、ビジネスマナー、企画力・問題解決力、人間力などなど、社会人に求められる38種の「仕事の基本」を取り上げているわけです。

■仕事の力は5つの要素で構成される

どんな仕事に就こうとも、ビジネスマンとしての基礎は身につけることができるもの。そして、そこで身につけた基礎こそが、自分自身の将来を決定づけるのだと著者はいいます。

ちなみに基礎を身につけるための期間は3年間。その3年間でついた差は、なかなか埋まらないものだといいます。研修の講師として16年間で2万5千人以上のビジネスマンを見てきた結果、著者にはそう断言できるのだそうです。

そんな著者は本書において、仕事の力は5つの要素で構成されていると述べています。しかもそこには、「3つの柱」が含まれているというのです。

それは、「コンセプチュアルスキル」「ヒューマンスキル」「テクニカルスキル」。ひとつひとつを確認してみましょう。

(1)コンセプチュアルスキル

コンセプチュアルスキルとは、ひとことでいえば「考える力」。たとえば計画立案能力、企画力、問題解決力などがこれにあたり、職位が上がるにつれて重要度が増してくるといいます。

(2)ヒューマンスキル

ヒューマンスキルとは、その名称から想像できるとおり「対人関係力」。話す力と聞く力を使って、説明、説得、交渉をする力だというわけです。

いうまでもなくヒューマンスキルは、新入社員から経営トップに至るまで、変わらず求められるもの。

(3)テクニカルスキル

そしてテクニカルスキルは、「業務に必要な知識・技術」。たとえば営業なら商品知識、経理なら財務の知識、製造なら加工技術など。特にはじめのうちは重要度が高く、これらがなければ仕事にならないといいます。

また、この3つの柱に加え、成果を出すために必要なのが「人間力」だとか。目標達成意欲やストレスに耐える力、粘り強さなどマインド系のもので、当然のことながらすべてのビジネスマンに求められるわけです。

そして、これらすべての土台になる最後のひとつが「ビジネスマナー」。これは新入社員だけではなく、あらゆるビジネス活動の土台になるもの。

■優先順位は「重要度」を意識しよう

ところで著者がかつて働いていた建設業界では、「段取り八分」が合言葉になっていたのだそうです。

仕事の出来の8割は段取り、すなわちPDCA(計画=Plan、実行=Do、確認=Check、改善=Action)におけるPlanで決まるということ。そして、これはどんな仕事にもあてはまるのだそうです。

そのPlanのなかでも、もっとも重要なのがスケジューリング。多くの場合、仕事は同時進行で進めなければなりませんが、やりたいことから手をつけたり、手当たり次第にやったりしていたのでは、納期に間に合わなくなるなどの問題が発生するもの。

そこで大切なのが、優先順位を決めること。なかでも特に強く意識すべきは「重要度」だといいます。

そして重要度は、職場の業績への影響度で測るべきもの。業績に大きく影響を与える案件は、たとえ緊急度が低かったとしても優先する必要があるということ。

だとすれば、ここで問題になるのが、A「重要だが緊急ではないこと」とB「緊急だが重要ではないこと」をどう両立させるか。Aを優先させるからといって、Bを放置することはできないからです。

■締め切り間際に仕事をしてはダメ!

そこで著者が提案しているのは、Aの仕事に「フロントローディング」という方法を活用すること。わかりやすくいえば、「着手を早くする」ということです。

たとえば、顧客向けの提案書の作成という仕事があって、納期までに1か月あるとします(なお、これは職場の業績に影響する重要な仕事だと考えてください)。

完成までに3日かかるとしたら、まだまだ時間があったとしても早めに着手し、(ファイルと目次だけつくるなど)できることをしておくべき。そうすることで、意識が働くからだといいます。

つまり、その時点で「完成までになにが必要なのか」を意識することができるので、残った時間を有効に使いながら、人に聞いたり自分で調べたりすることが可能になるのです。

そして結果的には、仕事の質も上げることができるということ。

逆に避けるべきは、締め切り間際のギリギリに3日かけること。それまでなにもやっていなかったのでは意識もそちらに向けにくく、人に聞いたり自分で調べたりする時間もないので、よい結果を生み出すことはできないのです。

『社会人1年目からの「これ調べといて」に困らない情報収集術』と同じく本書も、新社会人のみならず、中堅ビジネスパーソンにとっても便利な内容。忙しい日常の中で忘れていた基本を、改めて目の前に提示してくれるような魅力があります。

(文/作家、書評家・印南敦史)

 

【参考】

※坂口孝則(2016)『社会人1年目からの「これ調べといて」に困らない情報収集術』ディスカヴァー・トゥエンティワン

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