こんにちは。深沢真太郎です。
ビジネスパーソンを数字と論理に強くする「ビジネス数学」を提唱する、教育コンサルタントです。
■女性はギャップに弱い
私は男性ですが、かつて女性の友人が複数いる食事会に参加したとき、彼女たちがこんな話題で盛り上がっていたことを記憶しています。
「ギャップに弱い」
みなさんも心当たりがあるのではないでしょうか。恋バナ(恋の話)においては、定番なのかもしれませんね。
「遊び人に見えるのに、意外とマジメだった」「仕事ができなさそうなのに、実はエリートだった」「おとなしそうなタイプに見えたけど、意外と積極的だった」「実はいい年齢なのに、とても若々しく見える」などなど……。
私は心理学の専門家ではないので学術的な説明はできませんが、少なくとも恋愛においては「ギャップに弱い」というのは事実かもしれません。
■数字を使ったギャップ
そこで、ビジネス数学の専門家である私は、このようなテーマでお話をすることにします。
ビジネスパーソンならば、意図的に「数字を使ったギャップ」を演出せよ。
どういうことか、説明しましょう。
実は「ギャップに弱い」は、ビジネスコミュニケーションにも当てはまります。
たとえばこんな表現で伝えられると、思わず「すごい!」と思ってしまいませんか。
・入社わずか1年で、営業成績は第1位を獲得した。
・コストは20%カットしたのに、売上は30%もアップさせた。
・たった1人で、従業員1,000名分の勤怠管理をしている。
実際、これらがもし本当ならすごいことです。そしてこれらに共通するのは「ギャップ」があること。「差」と表現してもいいでしょう。ならば、ビジネスにおける「差」は数字で表現できるものがほとんどのはずです。
すごいこと=ギャップ=差=数字で表現できること
しかし、もしこれらの「すごいこと」がこのような表現で伝えられたらどうでしょう。
・入社してからすぐに、すごい営業成績を残した。
・コストは減らし、売上は増やした。
・すごい人数の勤怠管理を任されている。
そのすごさは伝わってきませんよね。つまり、せっかくのすごさ(=ギャップ)も、数字を使わなければまったく伝わらないのです。なんともったいないことでしょう。
人はギャップに弱い。それはビジネスコミュニケーションにおいても同じです。だからこそ、そのギャップをきちんと数字で表現しましょう。
最後に、今回のエッセンスが見事に体現されていたビジネス書のタイトルをご紹介します。
当たり前ですが、本は買ってもらわないといけないものです。だから、そのスゴさをうまく伝えないといけません。このふたつは、ギャップを上手に数字で表現していますね。
・言葉ひとつで儲けは10倍
・99%の人がしてないたった1%の仕事のコツ
ちなみに後者はある年もっとも売れたビジネス書といわれ、大ベストセラーとなったそうです。
たとえばプレゼンで使うメッセージを考える際の参考になるのではないでしょうか。
(文/深沢真太郎)
【参考】
※ビジネス数学の専門家 深沢真太郎 〜数字が苦手な人の救世主〜-YouTube
※深沢真太郎(2015)『そもそも「論理的に考える」って何から始めればいいの?』日本実業出版社