マーケティングの基本「3C分析」「STP分析」はどんな分析?

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2016.05.24

suzie.20160524

『マーケティングで面白いほど売上が伸びる本』(市川晃久著、あさ出版)は、ビジネスセミナーの人気講師である著者が、マーケティングについてわかりやすく解説した入門書。

「初めてマーケティングに触れる方でもわかりやすいように解説しています」という言葉どおり、有名企業の成功事例などを交えつつ、マーケティングの基本が紹介されています。

注目すべきは、マーケティングに欠かすことのできない「3C分析」「STP分析」「4P戦略」について順番に説明がなされている点。つまり、この流れに従えば、無理なくマーケティングができるわけです。

でも、ビギナーにとってはそもそも、「3C分析」「STP分析」「4P戦略」自体が疑問かもしれません。

そこできょうは、この3つの基本をさらってみましょう。

■3C分析とは

複雑かつ多様な環境要因が存在し、常に変化を続けているのが現代社会。そのため、成果を上げるためにはまず「現状を正確に把握すること」が必要とされます。

そして、そのための最初の手法として用いられるのが「3C分析」。3Cとは、「市場・顧客」「自社」「競合」のこと。詳しく見てみましょう。

・市場・顧客(Customer)

特定商品の市場規模や顧客特製のことで、「顧客ニーズ」「市場状況」と同義。

・自社(Company)

自社の「市場シェア」「技術力」「資金力」など、定性的および定量的の両面によってはかることができる「自社の経営資源」のこと。

・競合(Competitor)

自社と同じ市場で競争する「他者の経営資源」のこと。

つまり3C分析においては、自社と競合を比較することによって、「競合に対して自社が優位なマーケティング活動をどのように実施すべきかを考えるわけです。

3C分析なくして、「ターゲットの選定」「商品」「価格」「販路」「販促」を決定することは無謀。ところが現実的に、9割以上の企業はこの段階が不完全なのだとか。

そして、マーケティングが失敗する最大の理由は、この現状分析を正しく行っていないことなのだといいます。

■STP分析とは

STPの「S」とは「セグメンテーション(Segmentation)」の略であり、つまり「市場を細分化する」こと。

「T」は「ターゲティング(Targeting)」の略で、細分化した顧客のなかから、どの顧客を狙う(選ぶ)のかを明確にする、いわば「顧客の選定」。

そして「P」は「ポジショニング(Positioning)の略。自社が参入した(しようとしている)市場を細分化し、顧客を絞り込んだうえで自社の立ち位置を決定するということです。

ちなみにこれは、3C分析の知識があって、初めて可能になるのだといいます。

顧客(ターゲット)を決定せずに営業するのは、現実的に不可能。プレゼントをする際に、「誰」に贈るかに寄って購入するもの、予算、時期が変わるのと同じことだといいます。

商品をつくってから、それを必要とする顧客を探すようなマーケティング活動では、収益は安定しないわけです。

■4P戦略とは

そして最終段階は、「顧客に自社の価値をどのようなマーケティング活動で伝えるか」。そこで重要なのが、4P戦略を活用していくことだといいます。

4Pとは「商品(プロダクト)」「価格(プライス)」「流通(プレイス)」「販促(プロモーション)」の4つの略称。

この「4つのP」をどのように組み合わせるかによって、顧客の感じる価値は大きく異なるそうです。

自社のマーケティング活動は、ターゲットを明確にしたうえで「商品」「価格」「流通」「販促」の4P戦略を活用しつつ、自社の価値を最大化すること、そして顧客の満足度を最大にすることが目的。

その組み合わせパターンを複数持っておくことで、そのときの経済環境や、さまざまな顧客ニーズにも対応できるというわけです。

当然ながら簡単なことではありませんが、刻々と変化する市場においては、その対応なくしては生き残れないと考えるべきだと著者はいいます。

こうした基本を踏まえつつ、以後もマーケティングについて無理なく学べる一冊。聞きたくてもいまさら聞けないことでもあるだけに、大きく役立ってくれそうです。

(文/作家、書評家・印南敦史)

 

【参考】

※市川晃久(2016)『マーケティングで面白いほど売上が伸びる本』あさ出版

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